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「A!?」
病院のドアを開けると
いつもと変わらない
…だけども衰弱してるAの姿が目に入る
これはきっと悪い夢なんだ、
…なんて、思いたくても思えるわけもなく
はじめくんが俺の背中をそっと押す
やっと病室に1本ふみだす。
「A…？」
そういって手をぎゅっと握る。
微かに残ったAの体温は
冷えきった俺の手を少しだけ温める
…まだ生きてる
Aは死なない
俺が死なせないって…
後ろからAの両親と
畑のメンバーがすすり泣く声が聞こえる
「…A。
みんなね、Aに会いたくて
明日って約束だったけど、来ちゃった。
俺、Aと出会えて
毎日本当に楽しくて
幸せで
笑ってる顔
怒ってる顔
泣いてる顔
全部全部愛おしかった。
大好きだった。
…いや、
…今も大好き。
…俺の彼女になってくれて、ありがとう」
涙を堪えながら
最後に声を振り絞ってでた言葉は
紛れもない
「愛してる」
だった。
Aは一言も話さなかった。
でも、愛してると伝えたその瞬間
ただ一瞬だけ
俺の手を軽くきゅっと握り返した。
「A…？」
医者と看護師がパタパタと動き回る
そして俺らに一言伝え
一礼をした。
Aのお母さんが泣き叫ぶ声が
俺の耳に入ってくる。
そのあとの記憶は覚えていない
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ほのか - 最後でめっちゃ泣きました！面白い作品をありがとうございました！ (2021年4月4日 0時) (
レス) id: 0f4b11a203 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - めっちゃ面白かったです！感動しました！完結お疲れ様でした！！ (2020年12月22日 6時) (レス) id: 1916248db8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小春愛莉 | 作成日時：2020年11月28日 8時
