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「……クラピカ」
新聞を持つ手が震える。その一面には、クルタの村が襲撃されたという事が記載されていて、内容は想像を絶するものだった。
「死体は……全て目を……っ」
ねえクロロ、会いたい。でも……外の世界を知った今、貴方がとてつもなく恐ろしいよ。
そしてまた1年が過ぎた頃
「あーう、あー」
「何この子、はいはいの天才なんじゃない？ねえ聞いてるのお姉ちゃん」
「ちょっと待って、今シャッター切るのに忙しいんだから。ちょっとあなた！早くカメラ構えて！」
「う、うん」
漸く首も座ってはいはいが出来るようになったレアと旦那さんの子供。
男の子だ。我が家も何かと賑やかになり、今では商店街でも知らぬ者は居ない一家である。
完璧にレアの尻に敷かれる旦那さんはシェフとしてレアの仕事を手伝っている。今では去年よりもメニューの数が倍ほどにまで増え、売上もうなぎ登り。
でも、時は来た。
「……出ていくって、本気で言っているの？」
「ごめん、お姉ちゃん。ここまで育ててもらった恩も返せずに、でも私にはどうしてもやらなきゃいけないことがあるんだ」
「……いつ？」
「出来れば来週か、再来週には」
レアの顔は真っ青になって、握りしめた拳が震えている。
泣き出した子供をあやすために旦那さんが部屋から出ていったため、この場には私とレアの2人きり。
ここまで重い空気の中、顔を見合わせて話し合うのは初めてだった。
「……どうしてか、聞いても良い？」
「誓いをしたの……必ず助けるって、もし私が行かなかったら……全部また終わっちゃう。お姉ちゃん達を巻き込む訳にも行かないし、ここでお別れをするのが1番だと思うんだ」
優しいレアの事だ、私の事を引き止めたいんだろう。
本音を言えば、私もここに残ってずっとこの暖かい平和な場所に居たいと思うし、殺しとかそうゆうのもウンザリではある。……でも、それでも行かなければいけないから。
ウボォーも、パクも、そしてクラピカも、私にとって優しい人で大切な人、失いたくない人達。
あの人達には生きていて欲しいとそう願うから。
私はこの温もりを捨てていかなければいけない。
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薄桃桜(プロフ) - A’さん» そんな……私にはもったいない言葉です。でもこうして誰かに読んで頂けて、感想を貰えて、とても嬉しく思います。これからも私が伝えたい事を少しでも表現出来るよう日々精進していきます！本当に優しいお言葉、ありがとうございました。 (2022年8月2日 8時) (
レス) id: d27f44688d (このIDを非表示/違反報告)
A’(プロフ) - なにこれ．．．最高すぎます！！東リべみたいでなんかカッコイイです！！それから、薄桃桜さん自身は｢文才がない｣なんて言うけど、私はそうは思いません。とても分かりやすくてセンスのある表現をされています。尊敬します。�兇諒�も引き続き頑張ってください！！ (2022年8月1日 2時) (レス) @page29 id: 931e8514a8 (このIDを非表示/違反報告)
薄桃桜(プロフ) - にゃるす。さん» そう言って貰えるだけでとても嬉しいです！少し遅めの更新になるかもしれませんが、頑張ります！ (2022年7月25日 6時) (レス) id: d27f44688d (このIDを非表示/違反報告)
にゃるす。 - この作品大好きです！！主人公と旅団やゾルディック家やクラピカ達との絡みが最高です！！更新頑張ってください！応援しています！ (2022年7月24日 18時) (レス) @page41 id: e39ed7afb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：薄桃桜 | 作成日時：2022年7月19日 11時
