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『………あの、今……なんと?』





パソコンに映る私のデータと睨めっこをしたちょっと愛想悪いこの男性。
この病院では初めて顔を合わせる子供を笑顔で泣かせるという神技を持つ私の主治医である。
私も初めて会った時は泣き散らかした。あれは鬼だと直感したからね、でも実際は優しい人だよ!!大分殺人スマイルなだけで。




…で、そんな先生と真剣な顔で向き合う私達。


先生、笑顔で怖いのに真顔も怖いとか、これでよく小児科だよねワロタ。



そんな先生がもう一度口を開く



「……学校、行ってもいいよ」

『ドッキリですか』

「医者がそんなタチの悪いドッキリしかけてどうする
んだよ」

『つまりマジ?』

「大マジ」







『医者に二言は?』

「ない」




もうそれ聞いて発狂したよね!!??
言質とった!!!とったどーーーって!!!

え、だってあれだよ??学校、マイスクール!!
友達とお弁当食べたり、宿題忘れたら見せてもらったり、サボり場で雑談したり、帰りにはプリ撮り放題!!!

わっしょい春が来た!!待ってろ青い春!!!
今から存分に謳歌しちゃるぜ!!


「ただしー?」

『無理な運動はしない!』

「そして?」

『体調が悪くなったらすぐに休む!』

「もういっちょ!」

『お薬は毎日お水で飲む!』

「これ忘れたら?」

『グッバイ青春!』

「よろしい」


ガシッと手を取り合う。



「とりあえず学校には連絡入れておいたから
来週から行っておいで」

『り』

「小学校、中学校まともに行ってないから
正直胃が捻れてブチギレる程には心配だけど」

『信用の無さよ』

「まぁ無駄にコミュ力はあるんだから大丈夫でしょ」

『え?無駄って言ったよこの人。』

「無駄に」

『何故にもう1回言ったし』







でも、高校か……。入試の時にちょっと顔出したぐらいだからな。


クラスじゃグループとか出来てんだろうな。
まさか、イジメとか無いよね……
あれ、よくよく考えれば学校に知ってる人とか居ないから孤立するの確実じゃんか!!



あーー、私が勉強得意なら白鳥沢に行こうと思ったかもしれないのに……それなら多分孤立は免れるから。


いや、でもどっちにしろこっちを選んだか。



烏野高校、かつて【小さな巨人】が居た古豪。
昔から私は此処に行こうと決めていた。


小さな巨人がしていたバレーボール、それが私の人生を大きく変えたスポーツだから。

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ゆん(プロフ) - めちゃくちゃおもしろかったです🎵続きが気になります! (2022年4月8日 9時) (レス) id: d0dd043faf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:薄桃桜 | 作成日時:2021年1月17日 16時

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