東京かよ ページ16
『そういう冗談はやめてよ』
「じゃあ本気って言ったらどうする?」
そんな聞き方、ずるい。そんなの角名君と付き合いたいに決まってるじゃん。けどそんな事はデキない。だって…
『私には本当の恋人は無理』
「え、なんで?」
『だって…この体質だもん。いつかこの体質で
愛してる人を殺してしまったらと思うと…無理なの』
私のキスは…生気を吸ってるのと同じ。いつか寿命まで吸ってしまうことになったらもう私は生きていけない。死んでしまった方がマシなの。
だからまだこの大丈夫な時は、偽物でもいい。愛が欲しい。
「そっか、ごめん。変な事言って」
『全然大丈夫だよ。教室に戻ろう』
いつか、この体質が治ればいいのに。そんな淡い期待を抱いて私達は教室に戻って午後の授業を受けた。
『ただいま』
「おかえり」
家に帰ると珍しく母親がテーブルに座ってお茶を飲んでいた。今日は遅くならなかったんだ、ただそんな事を思って自分の部屋に行こうとした。
「A、夏休み行くでしょ?」
『え、どこに?』
「忘れてるわね」と母に溜息をつかれる。え、夏休みどこか行く約束したっけ?
「東京、行くんでしょ」
『あ』
そうだ。引っ越しとかで適当に流してたけど確か
「夏休み、東京いこっか。友達にも会いたいだろうし」とか謎の気を遣わしていたんだ。別に友達と離れるのは悲しいけど別にそこまでじゃない…
むしろ会いたくないのに。
『ホテルとるの?』
「それがね、向かいの家の子覚えてる?」
『いや当たり前じゃん。幼なじみだよ?』
「そうよね、良かった。その子が合宿で部屋
使わないらしいから貸してくれるみたいよ」
『大丈夫なのそれ。プライベートゾーンじゃん』
それ親だけで決めてない?大丈夫?
「あんたよく行ってたじゃない」
『あーうん、まぁ』
親の話だけじゃ少し不安だからと「電話してくる」そう言って彼の連絡先を探す。
『あったあった。懐かしいな』
登録されている名前を見る。落ち着いたら連絡しようと思ってたけど毎日騒がしい奴といるからかな?全然連絡してなかった。少し話せると言う嬉しさを抱いてコールを掛ける
《…もしもし?》
『もしもし?久しぶり』
《…久しぶり、急にどうしたの?》
『親から聞いてると思うけどさ、借りていいの?
研磨の部屋』
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ちゅこ(プロフ) - あまねさん» コメントありがとうございます。大変お待たせ致しました…全力で頑張らせて頂きます!! (2021年9月30日 22時) (レス) id: a23258a94d (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 待ってなんでこの神作に早く出会わなかったの?私バカなの?((((喧しいわ (2021年9月1日 23時) (レス) id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちゅこ | 作成日時:2020年12月13日 19時