満更でもない2人 ページ8
洗い物をしていると
チャイムがなった。
親が何か通販で買ったのかもしれない、そう思ってインターホンを覗くとそこにはさっき別れた角名君がたっていた。画面から見る彼は膝に手を置いて腰を少し屈ませている、そして息遣いの荒さ。走ってきたのでは？
私は急いで玄関まで走り込む
『角名君…！どうしたの？』
｢忘れ物…した｣
案の定、息切れしながらこちらを見てくる彼。何を忘れたのだろうか。消しゴム？なんかのワーク？
『探してくるよ。どんなの？』
｢…違う｣
『え？』
彼は荒い息を整えてこちらを睨んだ。その睨んだ一瞬、私は腕を噛み付かれたように引っ張られる。そして私の唇を食べるように合わせた。驚いて1歩下がろうとするが彼の手が腰を掴み逃がさない。
『…ちょっと、忘れものは？』
｢これが忘れ物だけど｣
『は…？いや、ご褒美は前に貰ったよ？』
｢足りないと思って｣
そう爽やかに笑うけれど、角名君が足らないだけなのでは？私には都合のいい言い訳にしか聞こえない。しかし拒む事はしないだろう、だって…できるならしたいものだから。
『もう終わり？』
｢まだ欲しいんだ｣
『それは角名君次第だよ』
｢意地張っちゃってさ…｣
今度は、私に合わせるように唇を噛む。閉じていた瞼を開ければ彼の瞳が近くて、更にその瞳に写る自分が満足気な表情をしている。
ほんと…満更でもない。
｢A｣
『…ん？』
｢俺のご褒美も忘れないでね｣
『……うん』
｢分かってるよ｣なんて適当な返事をするけれど本当は私が1番楽しみにしていて、だから…忘れるわけない。
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ちゅこ(プロフ) - あまねさん» コメントありがとうございます。大変お待たせ致しました…全力で頑張らせて頂きます！！ (2021年9月30日 22時) (
レス) id: a23258a94d (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 待ってなんでこの神作に早く出会わなかったの？私バカなの？((((喧しいわ (2021年9月1日 23時) (レス) id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゅこ | 作成日時：2020年12月13日 19時
