魔法使い ページ12
ボールが相手のコートに
落ちる音がする、それも重い音で。
今、真ん中で決めたのが角名君。あんなにブロック？が付きっきりだったのにボールが透けたように相手のコートに落ちていったのを、私の目がしっかり捉えていた。
不思議だ。角名君は魔法使いなのだろうか…
そんな彼に見とれているといつの間にかゲームセットになってしまった。
『あ…終わっちゃった』
まだ見ていたかった。バレーがこんなにも興味深いものだとは思わなかった。自分でも驚くぐらいに集中して試合を観ていた。もうやらないのだろうか…
｢ほんなら10分インターバルにしまへんか｣
｢そうですね。ほな、給水した後サーブカットするで
治、塩分摂りすぎはあかんで｣
｢…うっす｣
あの主将の一言でピタリと食べるのを辞める治君。
｢…今日の角名は調子ええな｣
｢やっぱ北も感じたか、今日の角名はバッチバチやな｣
｢アラン君もやろ〜！｣
侑君が嬉しそうにあの2人の会話に入っていく。主将の人、北…さんって言うんだ。あとあのエースみたいな人がアラン、さん？凄いなぁ…治君のもそうだけど人の事よく見てるし的確だし。
給水をしている角名君を見つめていると彼とバチッと
目が合った。
｢……て｣
『ん？』
角名君がこちらジッとみつめて、なにか口をパクパク動かしている。…｢こっちきて｣？その口の動きとともに手招きのジェスチャー。
｢風蝶さん、ちょっと裏きて｣
『裏…？』
そう言われて彼の背中を着いていく。体育館の外に出ると彼はゆっくり私の方へ振り向いた。
｢今日の俺、どう？｣
『え…急にどうしたの？』
照れ臭そうに言う彼が可笑しくて。
｢俺、今日めちゃくちゃ調子が良い｣
『うん』
｢気分もいい｣
『うん』
｢コンディションもいい｣
『はいはい』
｢ねぇ……キス、してもいい？｣
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ちゅこ(プロフ) - あまねさん» コメントありがとうございます。大変お待たせ致しました…全力で頑張らせて頂きます！！ (2021年9月30日 22時) (
レス) id: a23258a94d (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 待ってなんでこの神作に早く出会わなかったの？私バカなの？((((喧しいわ (2021年9月1日 23時) (レス) id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゅこ | 作成日時：2020年12月13日 19時
