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裏まで見えない、の段3 ページ22

全員が複雑な気持ちの中、Aは一人部屋に戻り、分厚い書物をゆっくりとめくっていく

内容を読み進めていく内に、細く長い指がピクリと動き、口を固く結ぶ


『さて、どうするかな…』



次の日、Aは庭で自慢の刀を力強く振っていた

汗を流しながら、一生懸命鍛錬する姿を三年生がジッと見つめていた


数馬「A先輩、あの人と付き合っちゃうのかな?」


作兵衛「さあな、恋愛感情があるのか分からないし、」


三之助「でも、A先輩は15歳。恋愛に興味があっても可笑しくないんじゃ…」


ぼそりと呟いて三之助の言葉に苦い顔をする三年生だが、否定は出来ないだろう

ここに居る時のAは忍者として、しかし、その他では女の子として生きている

左門「そんなこと言ったら、孫兵が病んでしまうぞ。」


藤内「もう手遅れだよ!孫兵、落ち着いて!」


孫兵「嫌だぁぁ!A先輩が奪われるのならば、その男にジュンコを噛みつかせてやる!」


情緒不安定になる孫兵を五人が宥めるが、落ち着かないばかり

ややこしい事態にどうする事も出来ない三年生と無我夢中で汗を流すAという不思議な景色が広がっていた



その夜、Aは昨日見ていた書類をもう一度パッと見ると、着物の上に羽織を被せ、何かが大量に入った袋を懐へ忍ばせる


扉を静かに開けて外へ出ると、丁度六年生の長屋へ来ていた四年生と出くわしてしまった

『ん?何か用事でもあったの?』

三木ヱ門「いえ、用事は済みました。A先輩は、何処かお出かけへ?」

守一郎「ま、まさか、あの方の所へ⁈ダメです、絶対!それよりも俺と一緒に、」

タカ丸「はい、静かにしようね。」


慌ただしいやり取りに、Aは面白そうに笑うが、外に目を向けると、笑顔は消えた

『もう行くね。今から、檻の中にいる女の子を助けに行くの。』

不思議な言葉に四年生は、驚いた顔をしたが、Aは門へと向かい出してしまった

喜八郎「あの男の人の所に行く訳じゃないっぽいね。」

滝夜叉丸「しかし、そうじゃないとしても、複雑だな。」

消え入りそうな声は、Aの耳には届かなかった



走るAが向かった先は、橙色の灯りが彼方此方に輝く場所、花街だった

道行く人がAに見惚れる中、一直線に足を進めたのは、一つの店の赤い檻だった


『おい、この女の子を呼べ。今すぐ!』

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設定タグ:忍たま   
作品ジャンル:ラブコメ
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B.A.D.寄りの6年ろ組推し - めっちゃ面白いです!続き出してほしいです!どうかお願いします🙇‍♀️更新よろしくお願いしますー!! (2021年11月15日 23時) (レス) @page35 id: 544b7ce66d (このIDを非表示/違反報告)
airi01012005(プロフ) - 唯さん» リクエストありがとうございます!了解しました! (2020年4月23日 2時) (レス) id: d9e2a8c011 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - airi01012005さん» 今晩わ、リクエストです!生物委員会全員に幻術を掛け(下級生は弱め竹谷と夢主は超強め)助けに来た5年生と6年生に襲い掛かるお話をお願いします。別件で「忍術学園5年生には木下鉄丸の娘がいます」を書いてますのでもしよければ読んでください。 (2020年4月22日 22時) (レス) id: 238aca14d7 (このIDを非表示/違反報告)
airi01012005(プロフ) - 唯さん» リクエストありがとうございます!了解しました! (2020年4月7日 12時) (レス) id: d9e2a8c011 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - (続き)起きるにはその妖怪を探しだして倒してからという感じでお願いします。 (2020年4月7日 12時) (レス) id: 238aca14d7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:airi0101 | 作成日時:2019年11月9日 23時

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