8話 ページ12
チュンチュン……
春先とはいえ、まだ寒いこの時期。布団からでるにはそれなりの勇気が必要なわけで。
「A〜!!起きないと学校遅刻しちゃうよ?」
「遅刻しても別にいいし、まだ寝たい……」
「そーれっ!!」
「うぎゃっ!!」
春歌姉さん……。その細腕のどこにそんな力があるんだよ。
彼女もまだ起きてすぐらしく、寝癖が酷かった。私も準備しなきゃ。
くしを通すと絶対に絡まる白髪はツバメの巣みたいにほわほわで、傷まないように細心の注意を払う。
「朝ごはん、皆で食べよう??」
「バスの時間ないから買って食べる。夕方には帰れると思うから」
「そう。いってらっしゃい」
「行ってきます、春歌姉さん」
どうせなら車がいいよね。バスだと時間決められてるから自由がないし。
高校に通えるだけ感謝してますけど。
「おはよう、テツヤ!!」
「おはようございます。朝から僕を見つけられるなんて流石ですね」
「何年一緒だと思ってるのっ。ほら行こう!!」
私のクラスはA組で、テツヤも同じクラス。あの虎みたいな男の子も同じクラスだといいな。
またバスケ挑まれるのは勘弁だけどね。私は密かに笑っていた。
「席隣ですね、嬉しいです」
「うん♪…………あっ!!虎がいたっ」
「虎じゃねぇよ!!火神大我だよ」
「私は高尾A、よろしくねっ」
大我……タイガ………タイガー……虎!?!?
やっぱり虎じゃないかっ。口に出すのはやめとこう……怒りそうだし。
「ねぇ、私は関谷恵。よろしくね??」
「前の席なんだ!!私は高尾Aだよ!!」
「何部に入るか決めてるの?」
「バスケ部のマネージャーかな。恵は??」
二人目の友達ゲットだぜ☆
清楚系美人っていうのかな……。イメージカラーは絶対白って感じがする女の子。
左隣はテツヤだし斜め後ろは大我だし、前は恵。すぐ皆と仲良くなれそうかも。
「お昼一緒に食べよう!!大我とテツヤも!!」
「はい、もちろんです」
「仕方ねぇな……」
「大我君とテツヤ君っていうんだ。私は恵、よろしくね」
どうかこのまま、仕事のメール来ませんように!!
部活初日だから休みたくないし、勿体ない!!大我の実力を知るチャンスなんだ。
そして時は過ぎ、昼休みになってしまった。
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ディー&ダム(プロフ) - 誰が喋ってるか分からないので、分かりやすくしてもえらると助かります。 (2017年1月6日 16時) (レス) id: 9c7bed322d (このIDを非表示/違反報告)
∞伊野尾宏太∞(プロフ) - 桜雪*.さん» りょーかい!頑張るね~! (2014年2月18日 22時) (レス) id: 90a7722145 (このIDを非表示/違反報告)
桜雪*.(プロフ) - ∞伊野尾宏太∞さん» こんばんは!!明日また更新しよっかな(笑)そっちも頑張って(*^^*) (2014年2月18日 21時) (レス) id: b36146ce5f (このIDを非表示/違反報告)
∞伊野尾宏太∞(プロフ) - こんばんは~!来ちゃった(笑) (2014年2月18日 21時) (レス) id: 90a7722145 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜雪*. | 作成日時:2014年2月9日 20時