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「白雪。俺が森で言ってたこと、覚えてるか?俺としては今、お前といることは運命の方だと嬉しいんだがな」


ゼンは座り込んでいる白雪に、足を折り、目線を合わせる。
空の茜色が2人を照らし、包み込む。それがとても綺麗に思えた。

私たちは後ろから見守っているだけ。それがなによりも心地よく、ミツヒデと木々と、3人で微笑みあった。


「お前が自分で向かった森に俺たちがいて、関わりを持って、互いの身を守ろうとした。それがこの場限りの毒か、これからの繋がりか、お前が決めればいい」


「それは…私が決めていいことなの?」


「当然。俺だって、自分の道は自分で決めてる。決めてその道に進めるか進めないかは、自分次第だろ」




──────お前が選べばいい。たとえこの手を取らなくても、お前の未来は明るいかもしれない。けど俺は、お前とここで出逢えたことを運命だと思いたい。




ああ、そうだ。ゼンはいつだって、誰かの光になる。あのとき、私に手を差し伸べて救ってくれたように。


「ゼンって…」


「なんだ?」


「やっぱすごい考え方するね」


「考え方じゃく、生き方ですけどね」


ゼンは立ち上がり、白雪に手を伸ばす。


「お前の答えは?」


「…私は」


風が通り抜け、私たちの髪を靡かせる。

白雪の赤い髪が夕日に照らされ、まるでこれからの未来を暗示しているかのよう。




『やっぱり、私たちの主はかっこいいね』


「ああ。そして、そんな方に仕えていることが何よりの誇りさ」


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設定タグ:赤髪の白雪姫 , オビ   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:汐崎 | 作成日時:2023年1月14日 16時

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