*:..。o○☆アイノカタチ*:..。o○☆○o (ページ10)

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10、部屋の前ページ10

「ひゃっ！？」

部屋を出てすぐ、驚いて変な声が出てしまった。

勢いよく出た部屋の前に、人が立っていたのだ。

私の声に驚いたのか、1歩後ずさりしたその人が、私の顔を見るなり

「うわぁっ！！」

叫びながら、すぐ隣の階段を駆け上がって行った。

「……は？？？」

び、びっくりした！何今の!?

冷静になって考えてみる。

……あれ。

今のって

川島……？

　

同じクラスの川島貴人。

特別目立つ存在ではないが、友達に囲まれていつもニコニコ笑っている。

１６０センチくらいの、男の子にしては少し小柄な身体が一層可愛らしさを強調している。

そんな彼が、どうしてこんなところに立っていた……？

「……まぁいっか」

私は深く考えるのをやめ、いつの間にか引っ込んでしまった涙の存在も忘れ、有りもしないタオルを探しにお風呂場へと向かった。