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20、振られたはずなのに ページ20
数か月前、確かに私は振られた。
相手は間違いなく、今私の目の前にいる吉村だ。
「だ、だって吉村、好きな子いるって……」
「うん。そうだったんだけど…。
栗原に好きだって言われてから、お前のこと気になっちゃって…」
……う、うそみたい。
信じられない。
あんなに大好きだった吉村から、こんな言葉が聞けるなんて。
……でも。
数か月前までの私なら、この場で小躍りしてしまうくらい嬉しかっただろうけど。
今は……。
「あ、あのね、吉村」
「うん」
他に好きな人が出来たって、ちゃんと言わなきゃ。
ちゃんと正直に話さなきゃ。
でも……。
2年間も好きだった人だ。
正直、めちゃくちゃ浮かれてる自分がいた。
「あの……、少し時間貰ってもいいかな…?」
ずるい私は
吉村にそう返事をしていた。
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作者名:ユチコ | 作成日時:2018年7月1日 12時