149、戻ってきた恋 ページ2
遥か前方に見えるバックライトを追いかけるように、暗闇の中を走る川島の車。
「思ってたよりすげぇ遅くなっちゃったね、ごめん」
車内の時計の数字を見て川島が申し訳なさそうに言った。
「ううん、大丈夫。川島も明日…っていうか今日は仕事でしょ？」
「俺は全然いいんだけど」
「そう。じゃあ楽しかったしいいことにしよう？笑」
あははって笑いながら言った私に、川島が軽く笑った。
「良かった」
「うん？なにが？」
「や。栗原が楽しいって言ってくれて良かったなーって。
少しでも発散になってたらいいなって思ってたから」
川島のその言葉に
「……え？」
運転している川島を見た。
そんな私の視線に気付いた川島がちらっとこっちを見てニコッと笑った。
「あ〜俺も就職してすぐの時は結構大変だったからさ」
……うそ。
もしかして私を気遣って連れ出してくれたの…？
「なんて。こんな事でストレス発散にはならないかもしれないけど。笑」
「ううん。仕事のこと…すっかり忘れてた」
「ほんと？なら良かった｣
ふはっと笑った川島の笑顔はいつも通りで
川島の優しさに
溢れそうになる涙を気付かれないようにするので精いっぱいだった。
「今日は本当に、ほんっとうにありがとう」
家の前まで送ってくれた川島に色んな意味を込めて深くお辞儀した。
「なんでそんな丁寧に。笑」
「色々と。笑」
「じゃあ…」って車を降りようとしたら「待って」川島に右腕を掴まれた。
「…あのさ、栗原」
「うん？」
「俺ら、もう一回ちゃんと付き合わない？」
深夜2時。
普段ならどっぷり夢の世界に落ちてる時間。
彼の言葉に
自分の耳を疑った。
「俺、栗原と付き合いたい」
だってこんな夢。
何度見て来たかわからないから。
「…ダメかな」
暗くてよくわからないけど、手の甲で口元を隠してる彼の顔が赤く染まってるような気がして…
夢でもいい。
明日には解けちゃう魔法でもいい。
「…ううん、ダメじゃない！私も川島と付き合いたい…！」
はっきりとそう口にした私の声に驚いて、隣の家の犬が小屋から顔を覗かせた。
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ユチコ(プロフ) - おにぎり侍さん» 最初から読んでくださりありがとうございます！中学生の出会いから始まった二人の関係が今後どのようになっていくのかも楽しんで貰えるように頑張りますね！ (2018年8月19日 17時) (
レス) id: 05c74de8b4 (このIDを非表示/違反報告)
ユチコ(プロフ) - 絵蓮(ｴﾚﾝ)さん» コメントありがとうございます！最初から読んでくださってるなんて嬉しいです〜( ;∀;)もっとキュンキュンをお届けできるように頑張りますね！ (2018年8月19日 17時) (レス) id: 05c74de8b4 (このIDを非表示/違反報告)
おにぎり侍(プロフ) - 1から読みました！中学から大人になるまで…最高です！ (2018年8月19日 12時) (レス) id: 3b05885be4 (このIDを非表示/違反報告)
絵蓮(ｴﾚﾝ)(プロフ) - 続編おめでとうございます！1の時からずっと見させてもらって、ｷｭﾝｷｭﾝしてます！← 更新頑張って下さい！ (2018年8月18日 22時) (レス) id: 75d02ce64f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユチコ | 作成日時：2018年8月18日 18時
