10話 ページ10
ラル「型を教えるぞ。まずは基本だ。」
ラル先生は自分の小さな棒で型を見せてくれる。
見よう見まねでやってみる。
ラル「ふむ。筋がいいな。一切の乱れもない。」
A「やっぱ愛着持てるといいのかもしれませんねー。」
ラル「お前には和風の武器の方が合うと思ってな。弓と薙刀を選んだんだが正解だったようだ。」
A「なんか楽しいです薙刀。」
ラル「よしじゃあ次の型だ！」
A「やっていきましょー。」
私は次々と型を覚えていく。
薙刀が自分に合っているからなのか、だんだん楽しくなっていく。
ラル「そろそろ休憩にするか。初日にしてはいい出来だぞ。」
A「よきかなー。」
ラル「休憩のあいだにCEDEFに残っていたある資料の話をしてやろう。」
家光「おー捗ってるかー？」
ラル「家光か。」
A「家光さんお初にお目にかかりますー。愛宮Aっていいまーす。」
家光「おー。元気がいいなー。そいでほれ。」
A「愛のリングですか？存在したんですねー。」
家光「CEDEFに愛の炎に関する資料があってなー。Aよ、異世界から来たんだろ？」
A「正解ですよー。」
家光「初代ファミリーに愛の守護者が存在した。名はセイラ。異世界から来たシスターだったようだ。」
ラル「初代門外顧問アラウディの恋人だったらしい。そのせいかCEDEFにのみ愛の守護者の記述があった。」
A「でも私は誰かひとりを愛すと炎は消えてしまうって聞きましたよ。」
ラル「ああ、その通りだ。CEDEFに残っていたセイラによる資料にもアラウディへの想いを自覚したときに炎は灯らなくなったそうだ。」
A「やっぱり本当なんだなぁあの駄女神言ってたこと。」
家光「お前はどんな異世界から来たんだ？」
A「この世界が漫画だった世界です。私は家庭教師ヒットマンREBORN!という漫画が大好きでキャラもみんな平等に大好きです。だからこの世界に飛ばされる役目を担わされたみたいです。どうやら私がこの世界で漫画通りのことを起こさないと物語にヒビが入ってなくなってしまうらしいんです。」
家光「なるほどなぁ。」
A「リボーンの世界が消えるなんて嫌なんで私は役目を引き受けました。女神がみまもってるらしいので死ぬことは多分ありません。」
ラル「だが気は抜くな。愛があればなんでも出来る力が公になればきっと世界がお前を狙ってくる。」
A「ですね。きをつけます。」
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作者名：釉月 | 作成日時：2019年6月5日 17時
