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ある日の任務終了後。
「はぁぁぁ!任務後のご飯が1番美味しい!」
冨岡さんとわたし、珍しく2人揃って任務に駆り出された帰り道。
直帰する予定だったけど美味しそうな香りにつられて「冨岡さん!唐揚げ定食だって!」と彼の腕を引っ張り半ば強引にご飯屋さんへ。
あれ…もしかして今、チャンスなのでは?
さて、なんのチャンスなのか。
それは、冨岡さんのポーカーフェイスを崩す作戦実行のチャンス!
好きな女の子からじっと見つめられれば冨岡さんだって少しは照れるはず…。
「…………………」
えぇ…なんかとてつもなく恥ずかしい。
伏せ目の時に際立つまつ毛、切れ長の目、冨岡さんの全てが大好きすぎて見つめてるこっちが恥ずかしくなってくる。
「ねぇ、あの人イケメンね」
「あらほんと、向かいの女性は恋人かしら」
「…むぅ」
自分史上最高の可愛い顔を作って見つめてたのに横から聞こえてきたそんな会話のせいでムッとしてしまう。
はいはいヤキモチです。
冨岡「おい、そんなしかめっ面で見てきても俺の鮭大根はやらないからな」
違う!わたしが欲しいのは鮭大根じゃない!
わたしのアピールに気づいて!そして照れて欲しい!
しかしその様子は完全に0。
「冨岡さんの馬鹿…………っんぅ!?」
気づけば冨岡さんに頬を掴まれていた。
さすが柱、頬を掴む速度にさえ妥協しない。
そういうところも好きです。
冨岡「馬鹿ではない。あと、俺は傷ついた」
本気か冗談かはさておき、「ほら、鮭大根は半分やるからそのしかめっ面はやめろ」って呟いてわたしのお皿に鮭大根を分けてくれた冨岡さんはなんだかんだわたしを甘やかす。
冨岡「明日の夕飯はAの手作り鮭大根で決まりだな」
もうわたしより鮭大根の方が好きなのでは、なんて思ったけど
「やっぱり恋人なのね」
「残念ね」
ふふふ。ははは!!
隣からそんな声が聞こえてきて満足感と優越感。
ま、今日はこんなところだろう。
照れさせることはできなかったし、冨岡さんの解釈違いだったけど甘やかされてしまったので、わたし本日は満足!
でもでも、やっぱり大好きだしヤキモチだって一丁前に妬いちゃうし、まだまだ彼の思考を読み取るのは難しいけど冨岡さんの目にはわたしが1番可愛い女の子として映ってるといいな。
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瑞穂(プロフ) - 作者様はどう思われますか?長文失礼しました (2020年11月12日 20時) (レス) id: e180184c40 (このIDを非表示/違反報告)
瑞穂(プロフ) - キュンキュンしちゃいました。応援しています!話が変わるのですがこの作品の題名と同じ時透君の作品を作ろうと思っています。まだ確定ではないですが。もちろん内容は違うものですが作者様が気になるようですあれば題名を変えようと思っています。 (2020年11月12日 20時) (レス) id: e180184c40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あいななせ | 作成日時:2019年11月2日 1時