若社長ちゃんと＿＿8 ページ12
『アンタは仕事を学びにここに来たんだろ？それじゃあ前と変わらない。』
「な、何よ。私は貴方の事を思ってっ…。」
鈴火は顔を俯かせ、不貞腐れるようにそう呟いた。
まるでその様子は親に怒られる子供である。
『その思いがコネやらなんやらなら俺は入らない。死ぬ気でアイドルやってる奴がいるんだよ。アンタは今まで見てきたろ、そういう奴を。』
少なくとも鈴火は数ヵ月であったが社長と言う座に座っていたのだ。沢山この業界に人生を捧げる人間を見てきたはずである。
大和はAを見て深いため息をついた。
大人気ない、正にそう感じるほかなかったのである。
「……もういいわよ！私の言うことを聞かない奴なんて入らないわ！」
ドンッとAを突飛ばし鈴火は涙を浮かべ目でAを睨んだ。
その姿は年相応の女の子であり、Aはその様子にたじろいた。
そしてやってしまったという後悔がひしひしとAに押し寄せる。
メンバーも、まずいと直感的に思うのである。
鈴火は迷いもなく玄関へ向かい、場には扉が重々しく閉まる音だけが残った。
「何やっちゃってるのトップアイドル君。追いかけなくて良いのか？」
『……無理。』
頭をガシガシとかいて、Aは大きくため息をついた。
『大和行ってきて。』
「俺が行っても意味ないでしょうよ。」
呆れたようにそう大和が口にすると、『どーしよ。』とAがソファに腰をおろした。
『大人気なかったか？』
「ええそりゃもう。気持ちは分かりますが言い過ぎでしょうあれは。」
『だよなぁあ。』
そう簾るAに一織はそんな後悔するなら言わなければ良かったのにと密かに息をはいた。
「まあ家に戻ってるだろうし、三日しても連絡なかったら訪ねてみたらいいんじゃないかな。」
苦笑ながらそう口にする壮五に『そーする。』とAは弱々しく答えた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 164人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「男主」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しーちゃん(プロフ) - ルチアさん» 勿論良いですよ(*^^*)明日になるかもしれませんが精一杯書かせていただきます(*^^*) (2017年8月2日 20時) (
レス) id: 2262265ad5 (このIDを非表示/違反報告)
ルチア(プロフ) - リクエストです。番外編に、華澄編も入れて頂けませんか？ (2017年8月2日 20時) (レス) id: 0f75b247de (このIDを非表示/違反報告)
しーちゃん(プロフ) - ルチアさん» 文が今見返してみれば乏しいので。もうしばらくお待ち下さい。 (2017年7月29日 9時) (レス) id: 2262265ad5 (このIDを非表示/違反報告)
しーちゃん(プロフ) - ルチアさん» 長い間お待たせして申し訳ありません。今日中に番外編、そして社長へんを完結させようと思っています。ルチア様のアイデア取り入れさせていただきます。そして今受験生でありながらこれの前作（本編）の方を書き直そうと言う風に思っております。 (2017年7月29日 9時) (レス) id: 2262265ad5 (このIDを非表示/違反報告)
ルチア - 本編は、夢主を怒られた三月社長が 、寮を出てしまって、三月社長に恨みがある人に攫われて、それを夢主が、助けに行く。ストーリーがいいです！見当宜しくお願い致します (2017年7月29日 4時) (レス) id: 0d5ca06f9b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しーちゃん
| 作成日時：2017年3月5日 9時
