元鬼殺隊の桜柱様は大切な人を作らず、ただひたすらに呪霊を狩る

プロローグ ページ1

幸せはいつまでも続くと思っていた。

鬼殺隊に入っていても柱は欠ける事なんてなくて…

…でも、そんな日は続くことはなくて…

椿「Aァー！」

A「どうしたの？」ﾆｺｯ

椿「花柱、胡蝶カナエ!!
上弦の弐により死亡ーー！」

A「…ぇ…」

今思えば、カナエ姉さんが死んだあの日から

私達は崩れかけていたのかもしれない。

しのぶ「A、おはようございます」ﾆｺｯ

その日からしのぶ姉さんはカナエ姉さんの真似をするようになった。

笑顔を絶やさず、敬語を使って…自分を隠すようになった。

A「おはよう、カナヲ姉さん」

ﾋﾟﾝｯ……ﾊﾟｼｯ

カナヲ「おはよう、A」ﾆｺﾆｺ

カナヲ姉さんも笑顔を絶やさなくなった。

その数年後、私はしのぶ姉さんの反対を押し切り

カナヲ姉さんと二人で最終選別に来た。

もちろん、合格。

まぁしのぶ姉さんとアオイ姉さんにはちょっと怒られたけど。

まぁその頃の私は11歳だったし仕方ないか。

そして、私はカナエ姉さんを殺した鬼への復讐心を原動力に

鬼を狩り続け、気付けば刀を持ち5ヶ月で鬼殺隊の桜柱へと

昇格した。しのぶ姉さんも含め他の柱の皆さんは11歳で

史上最年少…しかも女が柱になったことを驚いていたが

『桜柱』に任命する。

御館様のこの声には流石の私も驚いた。

桜柱と言うのは柱の中で1番強い…つまり、鬼殺隊最強の印だ。

確かに、私の使っている呼吸は数種類あり主に使うのは

花の呼吸から派生した『桜の呼吸』だ。

しかし、桜の呼吸は体力の消耗が激しく全ての型を使える

わけではない。さらに、11歳と言う周りから見れば

まだ幼い子供。それもあり、体にはかなりの負担がかかる。

それ故に連発できるのは1つの型で精一杯だ。

だから、カナエ姉さんが死んだ今、空いている花柱に

なると私は思っていた。

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