No.34* ページ35
「せ…いち?」
「俺の…ラケットが…。」
その言葉を聞き、弦一郎は精市のラケットバックを漁る。
「なんてことだ。」
入学祝いに祖母に買ってもらったというラケットともう1本のラケットが、無くなっている。
そのラケットの代わりに、ガットがゆるゆるの年季が入ったようなラケットが入っていた。
「ねえ、精市。そのバック本当に精市の?」
そう問うとこくんと頷く。
バックを確認すると、しっかりイニシャルが書いてある。
「大方、幸村の才能に嫉妬した先輩が隠したところか。」
目を開眼させ、蓮二はノートを開く。
「たるんどる。」
地を這うような低い声で、弦一郎は言う。
彼等がここまでの怒りを見せるのは初めて見た。
「酷い…。」
私はそう言い、精市の前にまわる。
「大丈夫、私が絶対見つけるから。」
「‘私達’に変えてくれないか?」
それでは語弊がある。と、弦一郎は言う。
「私達が見つけるから。」
「…ありがとう。」
精市の腕を引き、私達は部室を出る。
そして、校内を探し回った。
〜next〜
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鳴菜瀬(プロフ) - リューヌさん» 返信遅れてごめんなさい。初めまして!私の作品を読んでいただきありがとうございます!面白かったと言っていただけて嬉しいです。更新速度が遅いですが気長に待って頂けると嬉しいです(笑)頑張ります! (2017年1月28日 18時) (レス) id: 75733470f8 (このIDを非表示/違反報告)
リューヌ(プロフ) - はじめまして! すごく面白かったです! 更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2016年10月20日 7時) (レス) id: d26bccd53e (このIDを非表示/違反報告)
鳴菜瀬(プロフ) - コメントありがとうございます。雪華様の期待に添えるように精一杯書かせて頂きます。更新頑張ります! (2016年10月19日 19時) (レス) id: 75733470f8 (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - とっても面白いです!更新頑張って下さい!楽しみにしてます♪ (2016年10月16日 23時) (レス) id: 0f314a13a0 (このIDを非表示/違反報告)
かえる(プロフ) - 鳴菜瀬さん» ハッ、ハラハラ…ど、ドキドキ…(°_°) (2016年8月10日 23時) (レス) id: a396c6ef54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鳴菜瀬 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/aina20631/
作成日時:2016年3月4日 19時