検索窓
今日:6 hit、昨日:17 hit、合計:59,078 hit

ページ13

前回から約10分

「いいから早くいかないか。」

『先生。待ってください。準備運動がですね…』

「準備運動これで6回目だぞ」

『念には念をってやつです』

「はぁ…わかったからささっといけ。私は先に行くぞ」

『え、待ってください一人にしないで』

「じゃあさっさといけ!」

『いけずっ!!!』

準備運動と名ばかりのストレッチを繰り返し、挙句の果てに先生に泣きつく始末。

あぁ、みっともない。人間界のお父さんお母さん。

二人には散々な思いをさせられたけど、これより全然優しいのかな…

今すぐおうちに帰ってあったかい布団でぬくぬくしたい…

「さっさといけ。日が暮れる。そして離れろ」

ゲシッという音とともに引きはがされエレベーターに戻ろうとする先生。

『え…?先生飛ばないの?』

「これは生徒用のレースだ。私が行く必要なんてないだろう」

『えぇ…』

そういい先生は乗り込む。

・・・ん?待てよ。

このレース、ゴールにさえつけば何でもいいんだよな…?

じゃあ先生と一緒に乗り込んじゃえば…

生きて帰れる!!!(ここまで約0.5秒)

それが正解なんて保証はないし

もしかしたら不正扱いで退学になっちゃうかもしれないけど…!

命に代えられるものなんてない!

おじいちゃんに訳を説明すればわかってもらえるはず…!

そうと決まればっ!!


先生がエレベーターのボタンを押し、扉が閉まる。

そのすきを見て走り出す。

ギリギリの所で扉に手をかけ乗り込み閉めるのボタンを押す。

人生でこんな素早く動いたのは初めてだ

息を切らしながら壁に手をかけ、滴る汗を拭う。

「おい」

まだ息が整っていないときにその存在に気づかされる。

後ろを振り向くと無表情のままこちらを見るカルエゴ先生。

これ怒ってるの…?

でも怒ってるようには…いや、見えるな…

とりあえず謝ったほうがいいかもしれない…

『あ、あの…すみませんでした…私、失格ですよね…退学に』

「何を言ってる?」

『え?』

思わぬ言葉に顔を上げると

「私はゴールに着けばいいといった。手段は問わない。たしかに貴様のやったことは少々ずる賢いが、悪魔としてそのずる賢さは必要なものだろう?」

そういうとフッと笑い私の頭をなでた。


え、まってよ先生

ずるいって。

そんな優しそうな顔して

そんな優しい手で撫でないで

慣れてないのに…

心臓が脈打つのがわかる

心拍が早まる。

そんなことされたら私…

人間なのに先生のこと



『好きです』

告白→←・



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (125 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
227人がお気に入り
設定タグ:魔入りました!入間くん , ナベリウス=カルエゴ   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

かなぶん(プロフ) - とっても先が気になります!! (2021年11月23日 11時) (レス) @page25 id: 27b575971f (このIDを非表示/違反報告)
- 面白っかたです! (2021年10月4日 0時) (レス) @page25 id: 0d42b433ed (このIDを非表示/違反報告)
はるな - カルエゴ先生カッケー (2021年9月23日 16時) (レス) @page25 id: 75221876c3 (このIDを非表示/違反報告)
名無し11981号(プロフ) - 続きがめっちゃ気になります! (2021年6月6日 8時) (レス) id: c91637211e (このIDを非表示/違反報告)
あいみゅー(プロフ) - 紫狐 sikiさん» こんな感情的なコメント…!!!嬉しいです好きですっ(((早めに更新しますね〜!!! (2021年5月27日 14時) (レス) id: 9bcf96c2bb (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:あいみゅー | 作成日時:2020年1月14日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。