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二百九話*立ち塞がるのは ページ6

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「……やっと逢えた」

太宰君が、道の真ん中に立ち、微笑んでいた。其処には何時もの性格の悪さは感じられない。

「野上さんが脱出できるよう計画を立てたのは私だからね? 褒めてほしいなぁ」

「あー、はいはい。凄い凄い」

ほら、一緒に行こうよと誘う。然し太宰君は一向に動こうとしない。

「……太宰君?」

「この一週間の間に先生は辞めたよ。武装探偵社が暗殺に関わっていたなんて知られたら大変なことになりかねなかったからね」

「へぇ、そうなんだ」

正しい判断だろう。ただでさえ武装探偵社を貶めようとする人はいるのに今回の事件でネタにされたらそれこそ社の人気は落ちる。

「じゃあお別れかな。バイバイ」

「本当に行くのかい?」

「……僕は、殺せんせーの生徒だもの。先生の死を看取れないのは厭だよ」

「哀君も真知子さんもそれでいいのかい?」

「主が決めたことなら問題ないでしょう」

「ご主人は一度云い出したら絶対やり遂げるから止めるなんて無駄よ」

二人は結局来てくれる。何があろうと、三人で生きてきた。

胸元のペンダントが揺れる。三人でお揃いでも買おうかと揃えたものだ。同時に僕が二人の主であることを表している。

「じゃあ本当に行くよ。……今までありがとう」

「いってらっしゃい。気をつけてね?」

殺せんせーの暗殺期限まであと____

二百十話*味方か敵か→←二百八話*降下



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🎓( '-' 🎓 )ボウシチャン - とっても面白かったです!完結おめでとうございます!殺せんせーのことでのも、もちろんですけど主人公の過去もとても泣ける過去で胸が苦しくなりました。本当に面白かったです!これからも頑張ってください!! (2022年1月2日 17時) (レス) @page21 id: 10ad70f45a (このIDを非表示/違反報告)
空川雲 - とても面白かったです。書き方が、とてもうまくて『すごいな』と、思いました。これからもいろいろ頑張ってください。 (2019年10月13日 23時) (レス) id: 6d9db03f24 (このIDを非表示/違反報告)
ユウ - 完結おめでとうございます。あと質問なんですけど異能力者は暗殺教室に通います![番外編]【暗殺教室】【文豪ストレイドッグス】のパスワード聞いてもいいですか。 (2018年6月30日 9時) (レス) id: 07f01030e1 (このIDを非表示/違反報告)
あヴぇる - 完結おめでとう御座います。 (2017年7月23日 23時) (レス) id: 9908e90051 (このIDを非表示/違反報告)
天原依愛(プロフ) - くろさん» コメントありがとうございます! 他の小説の更新もがんばりますね……! (2017年7月16日 9時) (レス) id: f371f8209b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:天原依愛 | 作成日時:2017年7月1日 20時

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