【黒バス】勉強応援めっせーじ

誠凛メンバー ページ14

「よぉーし、皆の者！！勉強会するわよー！！」


リコちゃんの掛け声に、反応するも驚くほどやる気が出ない。

それは隣に座った小金井くんも同じようで……。

数学のプリントを折って作った紙飛行機で遊んでいる。


「ちょ、リコちゃんに当たったりしたら……」

「だいじょぶだいじょぶ〜…………あ、」


言わんこっちゃない。

さっき投げた紙飛行機は、ちょうど木吉くんに英語を教えていたリコちゃんの後頭部に
見事ヒットしていた。


「ちょっと。……どういうことかしら？」


真っ黒い笑顔で紙飛行機を握りつぶしているリコちゃんは恐ろしく怖い。

小金井くんを正座させて説教するカントクを横目に話しかけてきたのは一年生のみんなで、


「A先輩！先輩も勉強大変なのに、俺達の勉強まで見てもらってスイマセン……」

なんて、謝られてしまった。


「大丈夫だよー。人に教えると自分も理解できるっていうし。それに私も楽しいからさ」

ホントのことを言ってるのに心配顔は変わらなくて……。


「なにか俺たちにできることってありませんか！？」

「先輩がいつも頑張ってるの俺達知ってるんです！！」

「先輩ももうラストスパートだと思うので、あとちょっとだけ頑張ってくださいっ！」

「Aさんは自分に厳しいから、夜も遅くまで頑張っているんですよね」

「たまには休め！……です」


こんな可愛い後輩たちにを持った私は、ほんとに恵まれてると思う。


「そうよ！Aちゃんはちょっと頑張り過ぎっ！オーバーワークは身体にも美容にも良くないのよ？トレーニングも勉強も、根っこは一緒！！メリハリが大事なのよ」

「そうだぞ、A。やり過ぎるとリコみたいになるぞー」

「ちょっと鉄平っ！！それどーゆー意味よ」

「ははっ。まぁ頑張り過ぎるなってことだよ」

とリコちゃんと木吉くん。


「んーじゃ、まぁ。勉強終わったらみんなで遊ぼーぜ。そこまで頑張れ」

「あっ、でも休憩も大事！」

「あんたは休み過ぎっ！！なんなのよ紙飛行機って、やる気あんの！？」

「ヒィーッ！！」

と日向くんと小金井くん。……と、お説教を再開したリコちゃん。


「 一次関数を1時間する!ｷﾀｺﾚ!!」

「……伊月、全然キテないよ。あ、Aは大丈夫だと思うから肩の力抜いていいよ」

「……(ｺｸｺｸ」

「ほら、水戸部も大丈夫って言ってる！」

と伊月君、土屋くん、水戸部くん、小金井くん。


「みんなありがとう。私、頑張るね！」

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