【黒バス】勉強応援めっせーじ

花宮君 ページ13

「……ねぇヒマだよ」

「だからなんだよ」

「遊ぼーよ」

「ふはっ！バカなんだから少しは努力したらどうだよ、ばぁか」


全く、いくらなんでも口が悪すぎる！

いくら優しい私でも、そんな言い方されたら怒るよ！？


「うわ、そーやってさぁ！彼女ほったらかしてさぁ。もう知らないっ！」

「あぁそうかよ」


彼氏の真は超が付くほどひねくれている。

しかも、先生やクラスメイトの前では恐ろしく猫かぶってるし。

それに気付かない周りも周りだ。


『花宮君紳士的でいいよねぇっ！！』


なんて。

そりゃそうだろうよ、上辺だけは。


本性は彼女ほっといて、難しい本ばっか読んでる意地悪ボーイなのに！

この世はまやかしが多くて困る。

………まぁ真だけかもしれないけどね。


普通彼女には優しくするもんじゃないのかな？

べっ別にらぶらぶちゅっちゅとかしたいワケじゃないけどっ？

なんかもっと特別なんじゃないのかなって思う。


もしかしたら、私って真に“彼女”って思われてないのかも……。



一度そんな考えが頭をよぎると、もうネガティブ思考へ真っ逆さまな私。

どんどん泥沼に嵌っていって、堪えようのない不安と悲しさが溢れてくる。

温かい何かが頬を伝って、机に広げたノートにシミを作る。


「………っ。何泣いてんだよ」

「ふっえぇ〜んっ！だって、ま、真がっ……」

「はぁ……。こっち来い」


珍しく困り顔の真が、読んでいた本を閉じて両手を広げる。

止めようと思っても溢れてくる涙をそのままに近づくと、息が止まりそうなほど抱きしめられた。


「……俺が、どうしたって？」


耳元でゆっくりと話してくれる真の声に、少しずつ落ち着きを取り戻してくる私。


「真っ。あの、あのね……私って、ちゃんと、真の彼女……？」

「あぁ。お前が嫌だって言っても、放すつもりなんかねぇよ」

「……ん。じゃぁ、なんで、意地悪ばっかするの？」

「お前が好きだから。………なんて言うわけねぇだろバァカ」


ちょっと期待しちゃった私が馬鹿だった。

ほんと、優しい真はかっこいいな。なんて思った私が馬鹿だった！


「もう知らないっ！！……って、ちょ、待っ……んぅっ！！」

「好きなんかじゃたんねぇ。……愛してる」

「っ！？え、真……？」


「だからその壊滅的な頭をなんとかして、俺と同じ学校目指せよばぁか！」


一言多いけど、それも真っ赤な顔の照れ隠しだって分かるから思わずにやけてしまう。

……大好きだ、ばぁか。

誠凛メンバー→←みゃーじせんぱい

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す