消えたキセキはバスケやめてバレーやってるんだってさ (ページ41)

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39話ページ41

孤独な王様、ね。
なるほどなるほど、、これはなんとも言えない

中総体の試合以外にも他の試合も観た。
影山くんは自分のトスに合わせれば必ず勝てる。だから合わせろ、黙って飛べとでも言ってるようだった

なんか余計僕らに似てる気がした。

己の才能が大きいが故に周りと価値観がズレ始める、その歪みに気づかずにどんどん溝は深まりハッとした頃には独りだ

僕らは幸い全員が全員であったから実質独りじゃなかった

けど彼はずっと独りだったんだ。
何がきっかけで強さ重視の白鳥沢に行かなかったかは分からないけども逆に行かなくて正解だったのかも、どう転ぶかは分からないけども

僕が勝手に影山くんに共感を抱いたところで朝練の終わりを告げるチャイムが聞こえた。

溝口「よし、じゃあまた放課後な」

そう言われ僕は立った。

ふらっ

ドタッ

『いった、、』

立った瞬間に目眩がしてその場に倒れ込む。その時に机に脇腹が強く当たった

溝口「は、お前大丈夫か？！」

大丈夫じゃない、だいぶ痛い笑笑

溝口「てかお前くま酷いぞ、、寝てねぇだろ」

『まあ、はい』

溝口「徹夜はすんなっつったろ！」

いや時間ないんで、と口ごもる僕にコーチはデコピンをかましてきた。

『いてぇっす』

溝口「ったく、、はあ。お前のクラス一限俺だからおまえ保健室で寝かしてもらってこい。話は通してやるから」

いまはおそらく眠気による目眩云々よりも脇腹が痛かったのでとりあえず保健室に行くことにした。

また立とうとした時に目眩が再び到来。
倒れそうになったとこをコーチが支えてくれてそのまま担がれて連れてかれた。

『や、あの歩けます』

溝口「ふらふらしすぎて危ねぇ。大人しく担がれてろガキが」

またしてもデコピンされたので大人しく黙った

ーーー
保険医「あららぁ、溝口先生どうなさったんです？生徒なんて担いで」

溝口「こいつが一睡もせずに来てさっきぶっ倒れたんで休ませてやってくんないっすか？」

保険医「それは大変！ここのベッド使ってくださいなっ！」

瞬く間にベッドに放り込まれた僕、

保険医「倒れたって聞いたけどどこか打ったりしてない？」

『脇腹をぶつけました』

そういい僕はシャツを捲る

保険医「あらやだ、だいぶ変色してるじゃない！骨は大丈夫かしら、、というかだいぶ盛大に倒れたみたいね、」

そんな盛大には行ってないはずなのだが

溝口「はぁ、、今日はこのまま帰っていいから病院行ってこい」

それはやだ

『え、むりです』