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その後も、背中にへばり着いて動きづらかったり、くっついて来ないと思ったら頬杖をつきながら穴が開きそうな位観察されて、いろいろとやりにくかったり。
洗面所で並んで歯を磨いていても、鏡越しに見られてる。
水を飲んでいても、布団に入ってからも。
「おやすみ」
「おやすみ」
眠いから目を閉じて寝ようとするけど……
…………
…………
………………感じる。
「…………寝ないの？」
堪らず、目を開けて聞いてみたら、
「寝るよ。Aが寝てから」
フッと目を細めて微笑んで、伸びてきた手が頬を滑って頭を撫でる。
「今日はAを見てる日」
少し掠れて、眠い脳には最適な小さな声で、穏やかで優しい眼差しに見守られて……
結局何だかんだで寝堕ちる。
でも、そんな日の夜は決まって怖い夢にうなされる羽目になるのだ。
「っ！……………………はぁ……」
また。
今日はバスに乗っていて、降りるボタンを何回押しても停まってくれなくて、知らない森まで行っちゃって、やっと降ろしてもらえたと思ったら真っ暗な中一人ぼっちになっちゃって、ケータイを探してたら足音が近づいてきて……
っていうサスペンスに近い夢だった。
汗をかきながら隣の塊に抱き付くと、
「ん…………？」
もぞっと動いて一瞬だけ頭をもたげて、
「zzz……」
また寝た。
しょうがないから重い腕を持ち上げて胸に潜り込むと、
「んん………？どした？」
ぎゅっとしながら寝惚けた声で囁きを洩らす諸悪の根元。
『どした？』じゃないし。
アナタのせいだし。
若干ムカッとくるけど、悔しい事にこの温もりに安心する私。
「もう見ないで……」
どうせ聞いてないと思ったのに、
「……やだ」
返事が返ってきて、寝言かもしれないけどそれが的を得ていて、またちょっとゾッとした。
このストーキング、いつまで続くんだろ……
まぁ、ストーキングされてる間はまだ彼に興味を持たれてるって、ハギョナばりのポジティブさで受け止める事にしよう。
っていうか、彼が家庭内ストーキング行為を止めるより、たぶん私が慣れた方がいいな。
絶対その方が早い。
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作者名：サラン | 作成日時：2017年7月4日 6時
