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「可愛い……可愛い………」
何度も呪文のように繰り返されながら、いつもよりしつこい位愛 撫されると、否応なしに体は昂る。
「テグナ……もぅ……」
早く欲しいのに、粘着質に焦らされて、結局毎回お願いさせられる。
彼の頭をまさぐって、
「ん?なぁに?」
顔を上げて、ご機嫌な甘過ぎる声で私の顔を覗き込んできたテグン。
目が暗闇に慣れて、やっと気付いた。
「テグナ?髪……」
「ん、切っちゃった」
悪びれもなくヘラヘラしながら答える。
「どう?格好いい?」
「……分かんない」
前のが好きすぎたし。
よく見えないし。
いつかはこうなると分かっていたけど、やっぱりショックだし。
「拗ねてるの?怒った?可愛いね」
そっぽを向こうとしても、ブニッと頬っぺたを両手で押し潰されてホールド状態だから、もう新しい髪型の酔っ払いを見るしかない。
「格好いい?ねぇ?」
「……よくない」
「よく見て?ほら。どう?」
「格好よくない」
「何で?ウソばっかり」
「格好よくないもん。前のが好きだもん」
「…………」
分かりやすくムスッとする彼は、目元がスッキリして、また少し幼い感じに戻っていて、『格好いい』より『可愛い』感じ。
「何でそんなこと言うの。よく見て」
鼻先が当たる程顔を近付けてくるから、逆に見えないし。
なのに、その目にジッと見つめられて、微かに唇の先端が触れると、自然に吸い寄せられそうになってしまう。
彼に慣らされた理性は、酒臭いと分かっていてもやっぱり大好きな唇を欲してる。
「………」
無意識に突き出してしまったけど、体温を感じそうになった瞬間に、スッと顔を引かれて空振りに終わった。
「言わなきゃあげない」
急に意地悪になったテグンだって、私の唇に視線が釘付けのくせに……。
「格好いいでしょ?」
「………」
「……早く言わないと、してあげないよ?」
「………」
「A……早く……」
催促する度に、開いたり、閉じたりするその唇の柔らかさも、暖かさも知ってるから、もう近くにあると媚 薬みたいに欲しくなる。
さっきまで私の頬を強く挟んでいた手も、いつの間にか優しくなって、頬や額や髪を撫でてる。
もう……ズルすぎる……
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サラン(プロフ) - @.@さん» @.@さん、ありがとうございます!!私のお恥ずかしい妄想の話を読んでいただいているうえに、このように祝福の暖かいお言葉までいただけて、恐悦至極です(>_<)もぅ〜更新頑張っちゃいます(^3^)/ (2016年12月25日 9時) (レス) id: 6dcd7388fb (このIDを非表示/違反報告)
サラン(プロフ) - ハナさん» ハナさんありがとうございます(*^^*)赤ちゃん可愛いです。レオさんに見せてあげたいくらいです(笑)授乳中に妄想を文に起こし中なので、待っていてくださいね! (2016年12月25日 9時) (レス) id: 6dcd7388fb (このIDを非表示/違反報告)
@.@ - サランさんご出産おめでとうございます!!!これからお母さん業大変かと思いますが体調に気をつけて頑張ってください!!更新楽しみにしてます^ ^ (2016年12月25日 2時) (レス) id: c5f36204de (このIDを非表示/違反報告)
ハナ(プロフ) - サランさんご出産おめでとうございます!!新生児かわいいですよね〜(*^^*)授乳とか色々大変だと思いますが体調崩されない様に気をつけてくださいね〜!これからも更新楽しみにしています♪ (2016年12月25日 0時) (レス) id: d92a992d60 (このIDを非表示/違反報告)
サラン(プロフ) - 美里さん» 美里さん、ありがとうございます(*^^*)個人的な事にも関わらず祝福していただけて、感謝感激です!!凄く嬉しくて励みになります!オンマファイティン!(*^^*) (2016年12月24日 23時) (レス) id: 6dcd7388fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サラン | 作成日時:2016年10月10日 16時