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学校を終えてお父さんの職場に行くと、お父さんはいつものようにパソコンの難しい画面を見ながら作業をしていました。
その背中を黙って見ていると、
父「ヒョガ、エネ子叔母さんと上手くやってけそう？」
僕に背中を向けたまま、そんな話が始まります。
此処では、家では出来ない男同士の話をすることが多いです。
そして、お父さんはちょっと心配症です。
僕ら家族の事となると尚更です。
お母さんにたまにうっとおしがられています。
「大丈夫だよ。たぶん。叔母さん、やっぱりちょっとお母さんに似てるし」
父「はぁ！？どこが？」
何でそこちょっとキレ気味！？
「ハ、ハツラツとしたところが……」
父「あぁ……」
「お父さん、叔母さん苦手だもんね？」
父「おしゃべりだから疲れるんだよ」
はぁ……
と溜め息を吐くお父さん。
僕にはお母さんにも言えないこういう話も、割と何でも話してくれます。
そんな僕のお父さん、実は秘密主義なところがあるけど、この、お父さんの仕事をする作業部屋に入り浸っている僕だけがそれを知っています。
お母さんが職場に来ないからといって、此処では結構のびのび羽を伸ばしているお父さん。
やっぱり若い女性の方がいいんでしょうか？
僕にはまだその感覚は分からないけど……
?「テグンおっぱ〜！あ、ひょっくん来てたの？お邪魔しましたぁ〜」
甘えた声でノックもせずに入ってきたと思ったら、僕を見てすぐに出ていったお姉さん。
何度か見たことあるけど……怪しい……
「…………」
父「……そんな目で見るんじゃない」
「…………はぁ〜」
お母さん可哀想……。
僕の心の声が聞こえたみたいに、お父さんは咳払いして、バツの悪い顔で後頭部を掻く。
そう、お父さんはモテる。
浮気なんてしないって信じてるけど……
「鼻の下伸びてるよ」
父「そんなわけないだろ」
と言いつつ鼻の下を触っちゃう辺りが……
分かりやすい……。
「よくそれでお母さんに言われないよね」
敬遠を込めて言ったつもりが……
あれ？目が泳いでる……？
「あ、あるんだ？」
父「…………別に……」
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作者名：サラン | 作成日時：2016年8月12日 19時
