守りたくて、壊したくて ページ46
彼女は、僕に何も求めない。
僕が抱きしめてもただそれを受け入れるだけ
「チョンサ？」
それは彼女が初めてだった。
いつもなら抱きしめて、キスしてと、女の子達はせがむんだ
それなのに、彼女は
「人って、温かいんだね・・・」
そう言って、涙を流したんだ。
まるで人の温もりを初めて知ったみたいに
今まで酷いことを言ってたくさん女の子を泣かせてきた僕だけど
抱きしめて泣かれたのは初めてで、どうしていいのか分からなくなる。
その夜から、僕は彼女を抱きしめて眠るようになった。
男女が屋根の下に二人、ベッドの中に二人
こんな状況で何も起きないなんてありえないことだったけど
彼女は「チョンサ」と呼んで僕の髪を撫でるだけ
完全に僕を猫扱いしてるらしい
でもそれがすごく心地が良くて、もどかしかった
何も僕に求めない彼女、僕を抱きしめることさえしない彼女
そんな彼女は、僕を矛盾なく信じて、「チョンサ」と呼んで笑顔でいてくれる
だけど、ふと
その僕を抱きしめない腕が、僕を求めない腕が、僕を不安にさせる
彼女は本当に僕を必要としてくれているんだろうか
彼女を必要としてるのは僕だけなんじゃないか
彼女は僕から離れてなんて行かないだろうか
そんな不安になるくらいなら、君もシャボン玉みたいにいっそ
僕から離れていかないうちに壊してしまおうか、
なんて、すでに彼女が僕の居場所になってしまった
戻りたい場所なんてA以外には見つからない僕はもう手遅れなのに
やっと手に入れた僕の居場所を僕は絶対に放すことはできない
できることならずっと彼女といたい、そう願っていた
「チョンサ、買い物行くけど一緒に行く？」
正直、外に出るのは嫌だった
きっと、ジスやジュニが僕を探しているだろう
見つかったらまたあそこに、あの日々に戻らないといけない
Aを知ってしまった僕にはもう行くところなんてない
僕は少しだけ外に出てみることにした
「何か怖いものでもあるの？」
周りを見渡し、落ち着かない僕を見て彼女はそう聞いた
そして
「大丈夫。チョンサは私が守るよ」
こんな僕を彼女は守ると言ってくれた。
自分さえも守れないのに、僕を守るという
彼女は愚かで、ひどく愛おしいと思った
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あむ(プロフ) - こちらとても気になっているのですが1はどこから読めますでしょうか？（ ｉ _ ｉ ） (2018年3月22日 4時) (
レス) id: c84a083db0 (このIDを非表示/違反報告)
RaTe(プロフ) - senaさん» 楽しみにしてます！ミンギュもジスもジョンハンもバットエンドバージョンもどれも見たい（ ; ; ） (2018年3月15日 19時) (レス) id: 8c385fdccf (このIDを非表示/違反報告)
sena - RaTeさん» 一番気に入っていただいてありがとうございます！もうすぐクライマックスなので楽しみに待っていてください^_^ (2018年3月15日 10時) (レス) id: 5515188491 (このIDを非表示/違反報告)
sena - 陽花さん» 夢中になっていただいてありがとうございます^_^がんばります^_^ (2018年3月15日 10時) (レス) id: 5515188491 (このIDを非表示/違反報告)
sena - exo0121さん» 一番好きといっていただいて嬉しいです^_^私もハニと両想いになってほしいと思ってます！！ (2018年3月15日 10時) (レス) id: 5515188491 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sena | 作成日時：2018年3月12日 18時
