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悪夢の中の天使 ページ13

彼からカイロをもらってシャカシャカする。




「遠足気分なんですね」




そう彼は言った




「ここは戦場ですよ」



「戦場?」



「あいつらの恐ろしさをあなたは、知らないんだ…」





そう言った彼の手は少しだけ震えていた




ミンギュ達が復讐したいと言っている''アイツら''




ここにいる彼も奪われしまったんだろうか




大切なものを





「あの、帰ってもいいですか?」




そろそろ帰らないときっとジョンハンが心配してる




「呑気なんですね、狙われているのはあなたなのに…」




「え?私?」




「そうですよ、貴方狙われてるんですよ」




「どうして…」




「あいつらはまたミンギュさんの大切なものを奪いにくるんですよ。それが、あなた」




「私…?」





「ユラさんの時はフェイクだって気づいていたのか、こうなることはあまりなかったですけど」





「で、でも…「しッ」





私が喋りかけたところで、彼は私を黙らせた






「ミンギュさん達が足止めしていたのに、こんなに早く来るなんて…」






暗い路地の奥からコツコツと




誰かが歩いてくる音がした






「僕が、時間を稼ぎます。その間にあなたは走って逃げてください」



「でもっ…」



「いいから、僕の言う通りにして。アイツらに捕まったらあなたは終わりです、ミンギュさんも、僕らも」






そう彼は言い残して、飛び出していった。





ゴミ箱の横に隠れていて私からは見えていないけど





外からは鈍い音がバキバキと響いていた。






さっきいた彼のうめき声が聞こえて






私は心配になって、ゴミ箱の間からその方向を見た






「どう………して………」







さっきいた彼が横になっていた。





それを無慈悲に蹴りつけるその人は






それは、目を疑いたくなるほどに





私が一番大切にしていた人だった







「ジョン、ハン…………?」







顔に血がついた




それはきっと彼のものではないことを
私は痛いほど知っている




拭っても拭っても、彼の顔には傷一つついていなかったから





彼は弱ってるウルの男の子の体を何度も蹴りつけている





笑いながら、楽しそうに





暗闇の中で彼の紅い唇と白い歯が見えて





助けなきゃ、あの男の子を助けなきゃ







それなのに私はジョンハンから目を逸らして







ゴミ箱の裏を飛び出して逃げていた









彼の何を知っても私はジョンハンを好きだと思っていたのに…

残酷な天使→←ミンギュの彼女辞めます



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あむ(プロフ) - こちらとても気になっているのですが1はどこから読めますでしょうか?( i _ i ) (2018年3月22日 4時) (レス) id: c84a083db0 (このIDを非表示/違反報告)
RaTe(プロフ) - senaさん» 楽しみにしてます!ミンギュもジスもジョンハンもバットエンドバージョンもどれも見たい( ; ; ) (2018年3月15日 19時) (レス) id: 8c385fdccf (このIDを非表示/違反報告)
sena - RaTeさん» 一番気に入っていただいてありがとうございます!もうすぐクライマックスなので楽しみに待っていてください^_^ (2018年3月15日 10時) (レス) id: 5515188491 (このIDを非表示/違反報告)
sena - 陽花さん» 夢中になっていただいてありがとうございます^_^がんばります^_^ (2018年3月15日 10時) (レス) id: 5515188491 (このIDを非表示/違反報告)
sena - exo0121さん» 一番好きといっていただいて嬉しいです^_^私もハニと両想いになってほしいと思ってます!! (2018年3月15日 10時) (レス) id: 5515188491 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:sena | 作成日時:2018年3月12日 18時

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