出会ったあの時と同じ ページ8
「はっ、はっ……
ちょっと待っ、速いよ、」
手を引かれてひたすら走った。
疲れて立ち止まる。
あんなに走ったのに
彼は涼しい顔で汗一つかいてなかった。
息の荒い私を
クールな目で見据える。
久しぶりかもしれない。
こんなに長く彼と目を合わせたのは。
私は手を離そうとすると
彼はその手にギュッと力を込めた。
ルハ:「もう離してやんないから」
「えっ……？」
ギュッとギュッと
その手の力がまた強くなる。
ルハ:「今、離したら
またお前がどっかに行ってしまいそうな気がするからっ……」
「る、は、ん………？」
真剣な眼差しに
心臓が高鳴る。
ドキドキする……
また、ドキドキする、、
最初に出会った時みたいに。
「ありがとう。
またルーハンに助けられちゃった…
出会った、あの頃みたいだね…」
不良に絡まれてるのを助けてもらった時
私は不良のルーハンに恋をしたんだ。
ルーハンもあの頃は優等生じゃなくて
こんな感じに荒れてたっけ…
あの時と、ほんと同じだ。
「ルーハンは私のこと
もう好きじゃないんだろうけど……
ほんと助かった」
不良なんて大嫌いだったのに
私は彼を好きになった。
見た目とか関係なく
不良らしくない彼の優しい心と誠実さ
全てに惹かれていった
たぶんまた私は今、こうしてあの時みたいに
彼のことを
ルハ:「バカかっ…」
バッ___
その時、視界が真っ暗になって。
肩と背中に温もりを感じた。
ルーハンの胸に私のおでこが押し付けられる。
ルハ:「好きじゃなかったら
二回も助けたりなんかしないっ……」
「……………っ、」
体も、心もなんだかあったかくなって
目頭が熱くなって、視界が霞む。
ルハ:「好きだから、お前のこと。
守ってやりたかったんだ、
ごめん、こんなやり方で」
私には分からないように
ずっと守ってくれてたんだ。
気づかなかった、
わかんないよ、そんな不器用じゃ、、
ルハ:「影から守るって決めたのに
ダメだな、俺…」
「え…」
ルハ:「俺はやっぱり
お前の隣じゃないと嫌みたいだ」
ズルイよっ、ズルイ
かっこよ過ぎじゃんかっ、…
涙が止まらないよっ…
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Tint(プロフ) - 投稿作品に行き詰まった時、ふとこの作品を思い出しました。 中学生だった私はこの作品に夢中で夢中で。何年経っても当時の感動は色褪せてなくて、終始きゅんきゅんしっぱなしでまた何度も泣いてしまいました。(以下、続) (2020年12月29日 20時) (
レス) id: 9970210182 (このIDを非表示/違反報告)
Tint(プロフ) - お話のルハンがすっ…ごく好きで、今までもこれからも、ずっと1番の作品です。 ストーリー展開に驚きの連続で、各キャラクターへ丁寧にスポットを当てて…。気付けば物語に出てくるみんなを好きになっていました。(続) (2020年12月29日 20時) (レス) id: 9970210182 (このIDを非表示/違反報告)
Tint(プロフ) - tenaさんのような愛され続ける物語が書けるように、今後もこのお話にたくさん力を貰いに行きます。 また別の作品でお目にかかれたらいいな…。長くなってしまいましたが、たくさんのきゅんきゅんと感動を、ありがとうございました！！ (2020年12月29日 20時) (レス) id: 9970210182 (このIDを非表示/違反報告)
ハル - 本当に本当にこのお話が大好きで、読み直すの何回目ってくらい何度も何度も読んでます。夜中に一人でギャン泣きするくらい切なくなったり感動したりして、もうこの作品を超えるものはありません。このルーハンくんが世界で1番好きです！続編ほんとにみたいです、、 (2019年1月21日 1時) (レス) id: 3c6ea34d20 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - 3年前？くらいにリアタイでこの小説を読んでいた者です！なぜか急に読みたくなって3年ぶりに降臨しました(受験生)占ツクの小説で1番大好きです、三年前の私は話しが更新されるたびに友達とチャニョルがさーとかるーちゃんがぁとかワーキャー言ってました爆笑 (2019年1月15日 0時) (レス) id: 8c96ab4e12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：tena
| 作成日時：2015年1月11日 11時
