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232.無限列車へ ページ32

〈杏寿郎 side〉


「うまい!」

 無限列車に乗車した俺は、

 今朝方助けたお弁当屋さんのお婆さんと

 お孫さんから買った牛鍋弁当を口に運んでいた。

 実に美味しいお弁当だ!


 列車は夕闇の中駆けていく。


「うまい」


 味がよく染みているな。


「うまい」


 まだまだ食べられそうだ。


「あの…すみません。」


「うまい」


 作った人の心が込められた料理だ。


「れ、煉獄さん。」


 煉獄家にいる皆にも食べさせたいお弁当だな!


「うまい!」


「あ…もうそれはすごく分かりました。」


 そこにいたのは、

 お館様の屋敷で柱合会議の時にいた、


 "鬼を連れた隊士"だった。


 名は竈門炭治郎…と言った。


 それから、黄色い髪の我妻善逸、猪頭の嘴平伊之助か…。


 俺は3人の隊士を近くに座らせて話を聞く。


 竈門少年はヒノカミ神楽…

 
 というものについて聞いてきたが、全く知らない。


 ひとしきり話をすると、俺は目を閉じた。


 おもむろに胸ポケットに入っているものを

 
 取り出して見つめていると、声が降ってきた。



「煉獄さん、それは?」


 竈門少年が俺の手に目を向けて尋ねてきた。


「これか?これは大切なものだ!」


 俺は彼にそう告げると、そっとそれを元に戻した。




「スゲえ!スゲえ!速え!ハハハハ!」


 猪頭少年が車窓から身体を乗り出して外を見るのを

 黄色い少年が止めている。


「危険だぞ。いつ鬼が出てくるか分からないんだ。」



 それから車掌さんが切符を確認して

 切り込み入れた時だった。


 鬼の気配…


 突如として車内に鬼が現れた。


 今まで気配を探りづらかった。



 俺は2体の鬼の首を取ると、刀を鞘に納めた。








 そこからの記憶は曖昧で…







 気がついたら生家で、俺は父上の部屋にいた。





 ん?俺は何をしに来た?


 手を伸ばすと、鞘に触れた。


 そうだ、父上へ報告だ。


 柱になったことをー



 

 何かがおかしい…


 何かが足りない…



 そう思いながらも俺は抜け出せないでいた。



 

 




 

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設定タグ:鬼滅の刃 , 煉獄杏寿郎 , 夢小説   
作品ジャンル:アニメ
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狐姫(プロフ) - sayaさん» sayaさん、ご感想をありがとうございます!一気読み嬉しいです〜!勿体無いお言葉まで…感謝の気持ちでいっぱいです。。ぜひ、他の作品でもお待ちしておりますね!最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。 (10月20日 19時) (レス) id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)
saya(プロフ) - はじめまして!キュンキュンしたり、切なくなったり、ホワホワしたり、で一気読みしてしまいました。とまりませんでした。このお話と出会えてよかったです。他の作品もこれから読まさせて頂きます!! (10月19日 23時) (レス) id: 7154e48ffe (このIDを非表示/違反報告)
狐姫(プロフ) - もにょさん» もにょさん、最後までお読みいただき、そしてコメントをしてくださり、ありがとうございます!最高な作品だなんて…幸甚の至りです!またいつでもお越しくださいね。 (2023年5月6日 8時) (レス) id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)
もにょ - ハンカチがびっしゃびしゃになる程泣きました。甘く切なく幸せな夢をありがとうございました。最高な作品に出会えて幸せです。長編お疲れ様でした! (2023年5月6日 4時) (レス) @page48 id: c62f6d1e54 (このIDを非表示/違反報告)
狐姫(プロフ) - 桜月夜さん» 桜月夜さん、感想ありがとうございます!感動してくださるなんて光栄です!素敵なお言葉までありがとうございます(*˙˘˙*) (2021年11月19日 17時) (レス) id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:狐姫 | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/kohime_yume  
作成日時:2021年11月5日 19時

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