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八十四話 派手柱と呼ぶ者 ページ5

更に、その蹴り飛ばされて倒されたであろう隙間から、萩の姿も確認できた。



「……派手柱」



「誰が派手柱だ!!」




……目があった瞬間、それは無いだろと叫んだ。




萩はいつしか宇髄を派手柱と呼ぶようになったが、それが宇髄本人気に入らないらしい。




口癖のように言っているド派手やら派手派手からついたあだ名だろうが、萩にとって彼が何故あそこまで嫌がるのか理解できないでいる、らしい。




「おい萩ィ。お前おはぎはどうしたァ」



ふと思えば、萩が追加と称して置いた二皿目が無くなっていた。





……不死川の前に置かれたおはぎは健在だったが。




「食ったに決まってんだろ。残さず食うのが流儀だからな」



「………俺が宇髄を迎えに行った間でかァ?」



「俺様は食うのが早ぇからな」




淡々と答える萩に、不死川は頭が痛くなりつつもため息はなんとか堪える。





「って事は俺のお役目は御免だな。不死川俺もう任務行くわ」



片手を上げて、背を向けようとした宇髄。




だがしかし、その腕を不死川ががっしりと掴み。





「ふっざけんなこのおはぎ半分持ってけェ!!」


「だから何でだよ!!」




鬼の形相とはまさにこれのことかと宇髄はドン引きしながらも思う。




あの不死川がこうまでなるとは、いやはや継子、恐るべしである。





「おい師範(マスター)。派手柱を困らせんなよみっともねぇ」



「誰のせいだ誰のォ!!」



「派手柱って言うなつってんだろ萩!!」




「あーあーウルセェ奴等だぜったくよぉ」







そう、ガシガシと頭をかく萩に、不死川は目眩すら覚えた。





年齢は萩の方が上だとしても、立場的には不死川と宇髄の方が上である。






_____だというのに、この態度。








御館様を前にして全く調子を崩さなかった彼との初対面が脳裏によぎった。

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設定タグ:鬼滅の刃 , 男主   
作品ジャンル:アニメ
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極暇人(プロフ) - いえいさん» コメントありがとうございます!天才だなんて恐れ多い……!とても嬉しいです!これからもよろしくお願いします! (2020年2月1日 6時) (レス) id: d0beec2789 (このIDを非表示/違反報告)
いえい - やっぱめちゃくちゃ面白いです!主さん天才!(^o^)更新頑張って下さい! (2020年1月31日 20時) (レス) id: 482fd09204 (このIDを非表示/違反報告)
極暇人(プロフ) - 雨鷽さん» コメントありがとうございます!応援コメントは糧になりますので、本当にありがとうございます!これからもよろしくお願いします! (2020年1月22日 18時) (レス) id: d0beec2789 (このIDを非表示/違反報告)
雨鷽 - とても面白かったです!新しく更新されていたところを毎日見てますwこれからも更新頑張ってください! (2020年1月22日 18時) (レス) id: 7a91fc9f4d (このIDを非表示/違反報告)
極暇人(プロフ) - 大木さん» コメントありがとうございます!よくよく考えればそうですね、すいません……訂正しておきます。これからも宜しくお願いします! (2020年1月17日 13時) (レス) id: d0beec2789 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:極暇人 | 作成日時:2020年1月14日 20時

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