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百十二話 吹っ切れた者 ページ34

そう、疑いの目を向けながら、けれどもその顔は楽しげに。


ディバルトは、きっとコイツならこう言うだろうな、と思いながら。





_____その言葉を待った。





「"当たり前だ"。お前、このAさんを誰だと思ってんだ。交渉のプロだぞ?」




ニヤリと、心底楽しいと訴える様な完璧な微笑。
Aが一番"任せとけ"と信頼される表情()であった。




「まあ、なんにせよ近日中に呼び出される事はねぇだろ。あったとしてもバッチ来いだしな」



先程までの焦燥がなかったかの様に楽観的な態度。
まるで人格が変わったかのように、Aは微笑う。







_____別の意味も添えて。



「クソ神は報告で不在。しかもその報告は殺し合いの事実。………なら、もう"いいよな"?」






ふっとその笑みに別の色が滲み出た瞬間。




__________ッ!!とディバルトは後ろへ飛んだ。





………視界の端に、チラチラと緋が舞う。
体に走った一瞬の痛みに、ディバルトは自身の勘が"当たった"事を察した。





Aの持つリナルドに、鉄の匂いを醸し出す緋が付いていて。





_____己の首がキチンと胴体とつながっている事に心底安堵した。




「一回やったら二回も三回も同じだろ。ディル、お前覚悟しとけよ?今から本気モード入っから」





_____狂喜。




美しくも恐ろしい、まさに言葉通りだ。



Aは人外じみた容姿でありながらも、キチンとした人間で。
けれどその身に宿す力は、神をも撃つ莫大な魔力と生命力。






_____まるでゴキブリのようだと笑ったら何十回か殺されたからもう言わないが。






元の世界で何度もナンパされているのを無意識で誑し込むAの顔面偏差値と高さと、性格上。





ディバルトは、手に持つ鎌の柄を持つ手に力が入る。







_____流石、"最高指導者"様のカリスマは違うなと。








相棒の殺気に負けじと睨みを利かせるディバルト。






_____ここに、この世界で最強で最恐の喧嘩の幕が、切って落とされた。

百十三話 眠そうにする者→←百十一話 自分勝手な者



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設定タグ:鬼滅の刃 , 男主   
作品ジャンル:アニメ
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極暇人(プロフ) - いえいさん» コメントありがとうございます!天才だなんて恐れ多い……!とても嬉しいです!これからもよろしくお願いします! (2020年2月1日 6時) (レス) id: d0beec2789 (このIDを非表示/違反報告)
いえい - やっぱめちゃくちゃ面白いです!主さん天才!(^o^)更新頑張って下さい! (2020年1月31日 20時) (レス) id: 482fd09204 (このIDを非表示/違反報告)
極暇人(プロフ) - 雨鷽さん» コメントありがとうございます!応援コメントは糧になりますので、本当にありがとうございます!これからもよろしくお願いします! (2020年1月22日 18時) (レス) id: d0beec2789 (このIDを非表示/違反報告)
雨鷽 - とても面白かったです!新しく更新されていたところを毎日見てますwこれからも更新頑張ってください! (2020年1月22日 18時) (レス) id: 7a91fc9f4d (このIDを非表示/違反報告)
極暇人(プロフ) - 大木さん» コメントありがとうございます!よくよく考えればそうですね、すいません……訂正しておきます。これからも宜しくお願いします! (2020年1月17日 13時) (レス) id: d0beec2789 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:極暇人 | 作成日時:2020年1月14日 20時

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