ヒーローに捧ぐ【伏黒恵】

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主人公side戻ります▽



伏黒と団らんしていると、
そのうちパレードが始まった。



華やかな装飾やキャラクター達と
リズミカルなBGMやMCがマッチして



『伏黒！！見てる！？ねえ見てる！？楽しすぎて語彙失っちゃう！』

伏「見てるから落ち着け、髪を引っ張るな！」


私は年甲斐もなくはしゃぎ倒してしまった。





＊



伏「もういいだろ、降ろすぞ」

『スミマセン、ハシャギスギマシタハンセイシテマス』

伏「チュロスで帳消ししてやる」

『わぁ...わりと現金なタイプね』



パレード中、いいポジションをとったと思いきや

あとから現れた長身軍団や家族連れに
目の前を占拠されてしまい


まだ成長期段階の自分の身長では
パレードがよく見えなかったのだ。



そこで

"一生のお願い"

という都合のいいワードを並べ
伏黒に【おんぶ】を要求。

見事パレードをこの目で完遂することができたのだったが...



伏「鷲掴みされた髪、痛かったな」

『チュロスですね伏黒さん！』




興奮のあまり髪やら服やら
彼の身体に対してぞんざいな扱いをしてしまっていたようで




『何味が好きですか伏黒さん！』

伏「シナモン」



地面にそっと降ろされた私は

その足で走って近くのチュロス売り場まで駆けだした。





しばらくは友達ごっこではなく、

夢の国ではなかなか聞かないであろう

【下僕ごっこ】が継続されたのは言うまでもない。

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