酔いの影に隠された素面 * ページ19
Aよ。今お前は何処で何をしている？
兄さんは、声の大きい人とワンワンとおじいちゃんとお酒を飲んでいます。
「何だぁ！！テメェは騎兵か！何時の時代の話だよ！」
彼は豪快に笑い、勢い良く俺の背中を太鼓の様に叩きに叩きにまくった。
痛すぎて自分の目尻が濡れているのを俺は感じた。
何故杯を交わしているのか
説明を求められれば、それは難しい。
彼がいきなり
腹がヘッタ
と言い、俺を引き摺り、ワンワンに指示を出し、用意し、食べ、そしていつの間にか酌を持ち、乾杯していた。
流れに身を任せるのは得意な方だが、どうも彼の流れは速すぎるらしい。
妙に疲れる。
はぁ
と溜め息をつくと、彼はニヤニヤしながら俺を小突いた。
「妹が恋しいのかい？騎兵の御兄さんよ。」
シスコンが
と罵りを受け、反抗したいのは山々だが、此処で余計な暴動を起こし、捕虜設定のスキピオさんに何かあったら
冥土で面目が立たないので兎に角止めておく事にした。
そう、彼は酔っているのだ。
仕様がない。仕様がない。
飲めや飲めやと注がれる酒を見詰めていると、隣の彼が先程の騒がしさを一変させ静かに口を開いた。
「…随分と、大切に思ってんだな。妹の事。尊敬するぜコノヤロウ。」
呟かれた台詞に対しての返事にまごついていると、
彼はいつの間にか俺の隣から消え、
スキピオさんの元にいた。
あ、そういえば、彼の名前を聞いていない。
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猫目石(プロフ) - 再連載、めちゃくちゃ楽しみに気長に待ってますね (2022年2月9日 7時) (
レス) @page27 id: 5676b10c1c (このIDを非表示/違反報告)
りのく(プロフ) - 更新お疲れさまです！楽しみな作品なので続きが読めて嬉しかったです。これからもどうかお体をお大事にしつつ頑張ってくださいませ……！ (2021年12月20日 13時) (レス) @page27 id: b546459b7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：陣羽織 | 作成日時：2019年3月26日 23時
