俺はヘタレではない、決して。【古橋康次郎】

十一、番外編バレンタイン ページ15

Aに部室に集められた俺達５人。

２月１４日だからか、分かっている様子のアイツら。

あ、ヤマはそわそわしてるわ。

貴「皆！HAPPYバレンタイン！！」

数個の紙袋を持って現れたA

あー、そういやコイツ。モテるんだった。

Aは、持っていた紙袋の１つから、５個取り出す。

貴「はいまこちゃん。」

花「おーサンキュ」

って板チョコかいっ。

貴「はいひろっしー」

山「お、おう。ありがとな！」

ってなんだこの差。

ヤマはチョコクッキーなんだけど。しかも手作り。

３年一緒にいて、３年ずっと板チョコの俺なのに、数週間前に会ったヤマは手作りチョコクッキー？

なんか悔しい。

貴「はいたろちゃん」

瀬「ありがと」

で？

健太郎はチョコケーキで？

３年ずっと一緒にいた俺は板チョコ？

コンチクショー

貴「はい前髪」

原「うん、やっぱりAちゃん俺の事嫌いだよね」

一哉は板チョコ。

そう、これが。これが普通だろ？

貴「はい康ちゃん。」

古「うっ、ありがとう。」

泣いてる康次郎はチョコケーキ。

しかも３つ。

解せぬ。

原「Aちゃんさー。こういう時は手作りじゃないの？」

貴「は？市販のチョコを溶かして固めただけじゃ手作りとは言わないよ？カカオから作るから手作りなんだもん。」

やっぱお前、一哉の事嫌いだろ。

十二、悲しみに溢れる→←十、一哉の言動の秘密

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す