生徒より保身 ページ35
大きい爆発音で坪井達は慌てて体育館から出て校庭へと行く。
坪井「!!」
佐久間「そんな……」
3年A組の教室の方から煙が出ていた。
柊「どうですか?生徒を殺めた気分は」
柊の声がしては坪井は怒りのあまり彼の名前を叫んだ。
柊「なーんちゃって。良く見てくださいよ、爆破された教室を」
森崎「あっ!あれ3年B組です!」
森崎の言葉でもう一度全員が煙の上がる教室を見て、A組ではないと分かると安堵の息をついた。
柊「生徒は無事ですよ、良かったですねぇ…
でも…
生徒を見殺しにしてまで保身に走ったあなた達を世間の皆さんはどう思うでしょうか?」
『生徒の命より保身かよ』『クソ教師どもめwww』『柊一颯が何で闘ってるのか分かった気がする』
などと、ネットでは教師に対するバッシング等が書かれていた。
光永「何だよ……驚かしやがって」
河合「先生酷すぎるよ!」
口々に安心の声とともにそういう声が聞こえ、「何言ってるの?先生はちゃんとヒントくれてたよ?」と言って茅野を見た。
柊「これから信じる信じないゲームを始めよー!!」
茅野「何ですかそれ?」
柊「メガネをかけてる時は信じろ。外した時は信じるな。
分かったか?」
茅野「…あれはずっと続いてた。さっきだって水越さんに説教する時はメガネかけてた、
けど爆破するって言った時はかけてなかった」
「つまり、先生は本心じゃない時は全部メガネ外して喋ってた」
花岡が「あれずっと続いてたんだ…」と言えば、数人が小さく頷いた。
宇佐美「Aとさくらは最初から気づいてたの?」
茅野「まぁ……」
「うん、知ってたよ」
魚住「なんだぁ……言ってくれたら良かったのに…」
「こういうのは自分で気づかなきゃ意味ないんじゃないかな?人ばっかり頼らないでさ」
茅野「ちゃんと自分で考えるって事を……
上辺だけで物事を見ないように、本質から目を背けないように、
先生は人から聞いてたんじゃ意味ない。
自分で気づかないといけないって先生は伝えたかったんだと思う」
全員が押し黙る中、「あ、思い出した」と堀部が言った。
立野「ん?」
堀部「ガルムフェニックスの決めゼリフ、
『Let's think』だよ」
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作成日時:2019年2月3日 19時