君の瞳に映るモノ。 (ページ10)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:576 hit

芽生える。ページ10

「絶対許さないわマルフォイ！！絶対にあのとんがり鼻をへし折ってやるんだから！」

(ねぇハリー)
(何だよロンこんな時に)
(...女って怖いよな、ママと同じ)
(の、ノーコメント)

今3人はAが走った後や、行きそうなところを走り回って彼女を探していた。

もう随分と走っているのにハーマイオニーは息も上がらず、なんなら走ることでマルフォイへのフラストレーションを消化してるようで

((もうヘトヘトだよ...))

って言ったらきっと

「何休んでるのよ！！」

ほら、睨んできた上に
杖まで向けるんだから...

男2人に成す術はなく、
ハーマイオニーの後を追いかけてきたわけで。

「あーもう！一旦寮に戻りましょう、もしかしたら帰ってるかもしれないわ！！」

ホッと2人が内心皆を撫で下ろしたとき、
廊下の向こうから誰か歩いてくるのがわかった。

「ルーピン先生！！... A！！！」
「やぁハーマイオニー、みんなお揃いだねこんばんわ」

そこにいたのはAを横抱きにして歩いてくるルーピン先生。意識のない彼女にハーマイオニーの顔が青くなる。

「先生、Aに何かあったんですか？！」
「...しっ。大丈夫、彼女は眠っているだけだよ」

その言葉に3人がホッと息をつく。

「私のところで紅茶を飲んでいてね。どうやらそこでウトウトしてしまったようだ。起こすのも、可哀想でね」

そこで全員がスヤスヤ眠るAの顔に視線を送る。

「めずらしいわ、Aがこんなに安心して眠っているの」

「そうなの？？」

「えぇ、Aいつもうなされているもの。それによく目を覚ましては外の空気に当たりにいって...」

ハッ！と気づいたハーマイオニーが慌ててルーピンの顔を見やる。

「はは、大丈夫。今のは聞かなかったことにするよ。」

「ありがとうございます」

「ただし、今は外出がとても危険な状況だ。ディメンターがいるからね。何か彼女が安眠できる方法を探した方がいい」

「Aが悩んでいるの、僕知らなかったや...」

「Aは話さないのよ。何度も聞いたけど...いつもごめんねって言って、はぐらかされる」

そう言うと3人は黙り込んで、廊下を歩く足音だけになった。

それがしばらく続いたあと、グリフィンドール寮に到着した。