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第77話 ページ29

「俺は........今度こそあの婆娑羅を祓う。お前が今後アイツの影に怯えることはない。それが俺の誓いだ。必ず戻る........だから待っていてくれちぃ子.......!」

「彼方、音海...........託す!」

「はいっっ!!」

『うんっ!』

「にっ、にぃにぃ様!!」

「!」

「ご武運をお祈りします.......!行ってらっしゃいませ!!」

「ああ。行ってくる!!」



士門は、空中を飛びろく達の元に戻った。
その後ろ姿に懐かしさを感じた。



『(私、なぜか、あの背中に安心を覚えてる.....)小夜さん、行くよ!つかまってて!!』

「はい!」



小夜さんを抱え、観覧車から飛び降りる。目指すは、現。ろく達の家と門がつながる場所。途中で襲ってきた普通のケガレを倒し、駆けていく。



『!!』



このまま順調に、現へ帰れればと思っていたけど、そう上手くはいかないらしい。



「かな姉!?」

「どうされたのですか?」

『........繭、.........小夜さんをお願い』



抱えていた小夜さんを繭良に渡す。



「どうゆ...........っ!!!??」



繭も気づいたのだろう。
私の目線の先にいる婆娑羅に。



『私は、あの婆娑羅の相手をする。......二人は狙われる前に先に行って......!』

「そ、それではかな姉様が!!」

『..........士門に託されたの。ここで小夜さんを死なせるわけにはいかない!!』



そう友達(士門)に託されたのだ、小夜さんの事を。



『それに.......あの婆娑羅は、多分.......私に用があるみたいだしね?』



私に向かって殺気を放ってきている。私達の向かう先の横の方角から、ゆっくりと歩いてくる婆娑羅。小夜さんをさらった婆娑羅とは違う。あの婆娑羅達よりも強い気配を持つ婆娑羅。



『........(あれは.....)』



鬼のお面をして、紫色の刀を持っている。白っぽい男物の着物をきた婆娑羅。一年前、ろくから聞いた婆娑羅の特徴と同じだ。


名前は確か........、



『........八雲....』



ろくろの話によれば、八雲は私にしか興味がないと聞いた。
それなら、繭と小夜さんは狙われない。けど、強さを求めているとしたら小夜さんが狙われる可能性がある。二人を守りながら戦うことはできない。



 

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夏菜沙(プロフ) - ありがとうございます!嬉しいです!! (2021年7月31日 13時) (レス) id: 6b5f9c4200 (このIDを非表示/違反報告)
346 - なんで評価低いのかわからない!面白いです!!これからも頑張ってください! (2021年7月30日 0時) (レス) id: b132005490 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夏菜沙 | 作成日時:2021年7月22日 16時

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