第58話 ページ10
夢でトラウマになるほどカレーを食べているんだね、ろくろ。お姉ちゃんは応援することしかできないよ。
「どんどん尻敷かれ度が上がっていくの」
「ありゃ一生浮気できねぇな」
『浮気なんてしないと思うよ』
どっちも御互いのことが好きで大切だから、そんなことにはならない。最初は二人とも反りが合わなかったのになぁ。
「でも、紅緒さんってはじめろくろ嫌ってましたよね？」
「二年もあれば歩み寄りもするじゃろて、婆からすれば面白くない話じゃろうが☆」
「フン！」
話を聞きながら、亮悟さんの方を見ると両目から涙を流していた。ろくろの成長に涙してるのか、紅緒の料理を食べ続けるろくを不憫に思っているのかな.......？どっちもな気がするな。私も紅の料理を食べさせてもらった事があるけど、全部おいしかった(湖羽の時はめちゃくちゃ気を使って作っているし、奇跡的に成功している)。そのため、美味しくなかった時の味がわからない。
『(.......うん。ラッキーなのかな......私.......)』
紅緒に料理を教えたのは、私と絹さん。絹さんが、ろくろと結婚するのか？と聞くと紅緒は、「違う」と答えたが「万一に備えておいても損はない」と少し照れながら話していた。その言葉を聞いて、絹さんはショックを受けてたけど、私は嬉しかった。是非とも、想いを伝えあって結婚してほしい。
二人が幸せになってほしいしね。
『じゃあ、私部屋戻るね』
「おう」
晩御飯を食べ終わって、洗い物をして部屋に帰る。机に座り、久しぶりにできた時間で数学の予習をする。試験官が来たら、私も土御門島に行くことになるのかぁ。
そこに行けば私の失くした記憶が戻る。
..........戻ったら、私はろくろ達の力になれるかな？
頑張ってる二人の力に慣れたら、私は嬉しい......。
──────────
翌日。
学校帰りにろくろ達の家によった。インターフォンを鳴らすと、中から紅が出てきてその表情は不安そう。
何かあったの？
挨拶をして、家に入れてもらい紅の後ろをついて歩いた。リビングに行くとそこには包帯を体中に巻いているろくろがソファに横たわっていた。
『！』
えっ！何事！？
「大丈夫だ。焔魔堂は眠ってるだけだ」
『士門！！』
向かい側のソファには、士門が私服姿で座っていた。
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夏菜沙(プロフ) - ありがとうございます！嬉しいです！！ (2021年7月31日 13時) (
レス) id: 6b5f9c4200 (このIDを非表示/違反報告)
346 - なんで評価低いのかわからない！面白いです！！これからも頑張ってください！ (2021年7月30日 0時) (レス) id: b132005490 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏菜沙 | 作成日時：2021年7月22日 16時
