第15話 ページ17
性格が百八十度変わっちゃうとか.....？.....ないな。前世の記憶があったなら、今と変わらないはず！！.....多分！！双星の陰陽師の主役であるろくと紅が、出会ったのなら多分、私の記憶も力も少しずつ戻っていくんだろう。......多分！！もう止められないこの始まり、今だけはこの生活を楽しみたいと思っている。......多分！！
『(多分しか、言ってないね。私......)』
......とりあえず、パウンドケーキ作りきってしまおう！
ろく達が帰ってくるまで、パウンドケーキを作った私。作り過ぎたけど、亮悟さん達が美味しく食べてくれました。ろくと紅は「やけ食い」って感じだったけど。
──────────
次の日。......鳴神神社に行っただけで、なんとも言えない空気なんですけど......。あの後、夕方には帰ってきたろく達。二人とも服が汚れていたから何かしたのは明白。ろくろと紅はその後、一言も話さずそれぞれが残りの半日を過ごした。何かあったのかと、亮悟さん達に聞くと昨日ろく達にあった事を話してくれた。
.......気絶するかと思った。
内容がスゴすぎて何度も確認したよ。
えっ！？ええっ！？えええっっ！？って。何でそんな話になったの！？って。ろくろと紅が結婚して、子供を産むことになったらしい。いや、それが決定事項みたいで....。なに、その漫画みたいな展開.....。
『ﾊｯ!)......』
この世界そもそも漫画だった......。と、そんなことがあっても時間はいつも通りで朝御飯の片付けを紅が手伝ってくれている。いいお嫁さんになれそう。........料理ができるかはわからないけど、なんとかなる気がするし。
『ありがとう、紅！手伝ってくれて助かるよ』
「いえ、......ご飯を作ってもらっているので......これくらい何でもないです。」
そう言ってくれる紅にもう一度感謝を伝える。本当に、いい子。後少しで片付けが終わる頃、ろくが起きてきた。寝癖は相変わらず。
『(どうなってるんだろう？)』
五年以上一緒にいるけど、今だにろくろの寝癖がどうなってるかはわからない。
昨日のこともあり、微妙な雰囲気の二人。そこに、篤さんと慎之助さんが狩衣を着てやってきた。これから、ケガレ祓いの仕事に行くらしい。篤さんが結婚のことにふれ、ろくと紅が言い合いを始めた。
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作者名：夏菜沙 | 作成日時：2021年7月12日 20時
