緑の瞳は欠片を探す 《４》

◇そうはさせないから ページ37

noside




タクトにファイトで勝ったアイチ。


上空の黒いリングがこの世界から、リンクジョーカーの力を吸収しだしている。リバースファイターの力が消えていく。

リングにもヒビが入り始め、崩壊しようとしている。



物凄い力でアイチはファイト台に捕まる。
それを見て、テツ達は安心する。


だが、空中に現れたタクトが力を使い、アイチを道ずれにしようとしていた。



「全てを台無しにしてくれたなぁ....！！貴様も道ずれだぁぁぁぁぁ！！！」

『そんなこと私がさせるわけないでしょっ！』

「！」



その声と共に現れたのは、新導カサネ。
力に堪えていたアイチの腕と腰に抱き付き、踏ん張る。



『いっぱい頑張ってくれたアイチを君と行かせるわけにはいかない！！(空気読めよ....！！)』

「カサネさんっ！」

「貴様ぁぁぁ！！」



そう言った後、タクトの後ろには精神体である本物の立凪タクトが現れる。



「君が分解し始めたので、ようやく元に戻れたよ。」

「離せぇぇっ！！」



リンクジョーカーであるタクトの力が弱まり、アイチを掴んでいた力は消えた。



「タクト君....」

『タクトさん....』

「ありがとう、アイチ君。すべてのファイター達。君達のおかげでこの世界は守られた。この世界、僕達の世界クレイも。リンクジョーカーの野望は潰えた。しばらくは平和が約束されるだろう。」

『(あの少年まさか....、一緒に消えるつもりじゃ.....)』

「そして最後にスイコ」

「！」

「レッカ」

「はい」

「コーリン」

「はい」



ウルトラレアの三人の名前を呼んだタクト。



「僕はこの世界を去らねばならない。そして、君達は解放される。君達への感謝の気持ちは、言葉では表しきれない。一緒にいられて楽しかったよ。」

「私達もだよ....」

「そして、済まなかった....」

『！』

「別れの時がきた。」

「離せぇぇっ！」

「離しはしない。共に行くのだ」



風は二人のタクトを吸い込んだ。
そして、力は消えた。



「終わった.....」

『大丈夫？アイチ....』

「はいっ....疲れただけで....」

『強敵とのファイトだったもんね』




　

◇先導アイチVS櫂トシキ→←◇守るべき者

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