◇僕の声は届かない ページ17
先導アイチside
真っ暗な世界。
「(ここはどこだろう)」
どこを見ても、真っ暗で誰もいない。
ふと目の前が光って、光の先にミサキさん達。
ヴァンガード部の皆がいた。
「ミサキさん!ナオキ君!シンゴ君!コーリンさん!」
ナマエを呼んでも、ミサキさん達はこちらを向かない。僕のことも気づいていないみたいに皆、僕をおいて光の先に行ってしまう。
「待ってっ!!」
手を伸ばしても、届かない。
どんどん先に行ってしまう。
そして、闇が僕を飲み込み初めて.....。
視界が真っ暗に染まる。
何にも考えられなくなる......。
──アイチ....──
「!」
聞き覚えのある声が前から聞こえてきた。
何回も聞いたことのある声。
「カサネさん!」
僕がそう叫ぶと光が差してきて、人影が一つ。
見覚えのある人影、カサネさんだ。
手を伸ばすとあっちも手を伸ばしてきて、僕の手を掴んだ。
引っ張られて、カサネさんの方を見ると彼女は.....、
「.....カサネ、さん.....?」
_____________泣いていた。
僕を微笑みながら、目に涙をためながら僕の手を握る。
腕を伸ばして、カサネさんの頬にそっと触れようとして.....、
──ダメだよ.....──
「え?」
カサネさんの言葉に手は触れる前に止まる。
その瞬間、目の前が眩しく光。
次に目を開けると目の前にはカサネさんはいない。
僕の体はどこか、光の方へと引っ張られる。
「!どうして!.....カサネさん!」
振り返った先に、闇にのまれていくカサネさんがいた。
涙を流しながら、ただただ僕を見る。
ぎこちないように見えて、キレイなカサネさんの笑顔。
──大丈夫.....。皆は、アイチは....私が守るから──
「なに、言って.....」
「一緒に行きましょうよ」とそう言おうと思っても口が開かない。
その言葉が僕の耳に残る。
そして、光の中へと僕は消えていった。
──────────
「!!!?」
バッとベッドから飛び起き、周りを見る。
心臓がバクバク言っている。
「夢.....?」
でも、なぜか嫌な予感がする。
皆の方もだけど、何よりカサネさんが.....。
この世界から消えてしまうような感覚だった。
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夏菜沙(プロフ) - コメント返すのが遅くなってしまってごめんなさい!ありがとうございます!頑張ります (6月14日 1時) (レス) id: 6b5f9c4200 (このIDを非表示/違反報告)
みっちゃん(プロフ) - アニメヴァンガードとヴァンガードGシリーズ全部観てました!このお話を毎回楽しみにして読んでます!繋がるお話とかテンション上がりますww楽しみに待っています!!!! (2023年4月5日 14時) (レス) @page41 id: f960c5b46d (このIDを非表示/違反報告)
夏菜沙(プロフ) - ありがとうございます!ヴァンガードGへとつながる話を今考え中です。楽しみに待っていてもらえると嬉しいです! (2022年10月9日 22時) (レス) id: 6b5f9c4200 (このIDを非表示/違反報告)
桜華舞姫(プロフ) - ヴァンガードからヴァンガードGに繋がる話なんて……面白いに決まってるじゃないですかーーーーーーーー!!!!私の好みにど直球です!!続き気になります!更新頑張ってください!! (2022年10月9日 10時) (レス) @page37 id: af831a4a46 (このIDを非表示/違反報告)
夏菜沙(プロフ) - コメントありがとうございます!!応援してもらえるなんてありがたいです!! (2022年3月17日 2時) (レス) id: 6b5f9c4200 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夏菜沙 | 作成日時:2022年2月11日 0時