◇未来の予想空想図 ページ22
「たつきィーー！」
「なに？」
「『？』」
織姫とたつきと三人でHRが始まるまで話しているとみちるが声をかけてきた。織姫は朝御飯なのかパンをモグモグと食べている。......あれ？さっき、朝御飯食べてきたって言ってなかったっけ？
「たつき、選択美術だったよね！？」
「うん」
「課題やった？「未来のわたし」！」
「やったけど.....なんで？」
「見せっこしようよ！あたし、自身なくてさ！」
そう言えばそんな課題が出ていたような....？
私も選択は美術で、「未来のわたし」は課題出たその日に終わらせた気がする。たつきが美術の課題を取り出して、私も気になるので見せてもらった。
「うわーっ！うまーい！！」
『うん、スッゴく上手だね。やっぱり』
「あたし、将来バーリトゥードの女子チャンプになるんだ！」
「いいなぁ....やっぱりあたしの下手クソで見せらんない.....。ていうか、たつき絵うまいのに画家とかにはならないんだね.....」
中学の時、美術の時間にたつきの絵を見たけど、その時よりも更にうまくなっている。画家になるって夢も叶えられそうだ。まあ、本人の夢はそうじゃないけど。
「織姫と朔は？どんなの描いたの？」
「えへへー♡よくぞ聞いてくださった！実は密かに自信作なのだよ！」
『うまいとかは別として、描けたは描けたよ』
「へーーどんなのだろ.....」
私も課題を出そうとするが、先に織姫の方が気になった。
こんなにも自信満々で、一体どんな絵を描いたのか。
三人して、彼女の絵を見.....、
どん！
「「........」」
『........ん？』
うん、想像の斜め上を行かれた。
織姫ベースに身体はロボットになってて、町は滅茶苦茶近未来。
「最高速度時速380km！口からは二万℃の炎が、目からは特殊破壊放線が出.....」
「違うから、織姫！それ違うから！！」
「あ.....あんたまた居残りさせられたいのッ！？」
「？？？」
『想像力豊かでいいと思うよ.....ウン。.....居残り決定かなぁ』
こういうのを描いてこいって話じゃないんだよね。
未来っていうか、近未来過ぎるし.....。
「え、えぇーー！？」
「今から書き直せば間に合うから、書き直しなよっ！？」
書き直しても、同じ事になるんじゃない？
間に合うのか、それはこの後の私が知る。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 97人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夏菜沙 | 作成日時：2023年9月17日 21時
