◇隠し事 ページ17
あの日、織姫の家で起きたことは織姫もたつきも覚えていなかった。覚えていなかったというか、違う記憶にすり替えられていたのだ。しかも、変な記憶に。
それは私にも適用されたが、気絶する前までの記憶は綺麗に覚えている。それからの記憶は気絶してたので覚えていないけど。
まあ、言っちゃえば記憶はなくなってないのだ。
.....本当に織姫の記憶がなくなってるのかは謎だけど。
織姫は一度魂が出ちゃってるし。
『(というか、一護には私は霊が見えるってことになってるよね?)』
ただ、虚とかを見ても見なかったことにして見たことないフリをして一護に教えたことはなかった。
一護も遭遇したことはないと思う......。
それを退治している死神のことも知らないと思っているだろう。
見えても知らなければいいと思っているのか?
基本、私は眼鏡で霊を一切見ようとしてないから誤魔化せると思っているのか?
眼鏡かけてない日に私に会ったらもともこもないのに?
あの
『どっちだろう.....』
「屋上に行くのみたよ?」
『へっ?』
「あれ?一護を探してるんじゃないの?」
『水色!?』
場所は階段。
お弁当片手に思わず呟いてしまった言葉に返事がきた。
同じくお弁当を持った水色だった。
突然、声をかけられたために驚いて変な声が出てしまった。
「きゃっ!」とか乙女チックな声は前世に置いてきてしまったので今世は出ません。多分。
『あ!.....う、うん。そうなんだよねー!』
「井上さん達、委員会の集まりあるから一緒に食べれないんでしょ?」
『そそ。たつきも部活の方行っててね。一護と食べようと思って』
いつも昼食を共にしている織姫は委員会、たつきは部活。
さすがにぼっちはきついので、幼馴染の黒崎一護君とお昼を一緒に食べようと思ったのだ。
そして、ちょうど場所が階段の下りか上りかの場所だったので、水色は屋上と言ったのだろう。
『水色も一護とご飯?』
「うん。」
階段を上りながり向かう。
水色に変なワード聞かれなくて良かった....。
記憶とか、死神とか、霊とか、一護とか.....。
勘が鋭い水色に聞かれたら、一護が隠してるのが水の泡になること間違いなしだ。
一護は多分、私達を巻き込みたくはないから。
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作者名:夏菜沙 | 作成日時:2023年9月17日 21時