◇孤高の騎士 �� ページ26
「たく、これじゃあどっちが兄で、どっちが妹かわからないわね」
『だね〜』
「今、なんて？」
耳をピクピクさせて、拾った私達の言葉を聞き返す。
カムイに分かりやすく、説明した。
『だから、二人は兄と妹。世間で言う兄妹なんだよ』
「世間って....」
「「「兄妹っっ！！！」」」
『やっとわかったみたいだね』
「ほんとだよ」
このネタバレ.......、面白いね。
そういえば、昨日立てたフラグが見事に回収されてしまったなぁ.....。
「お兄さん！」
『え？』
「お兄さん？」
い、いきなりどうしたんだろ？
「アイチお兄さん......いえ、お兄様と呼ばせてください！」
「「ズコォー！」」
「何を！？」
カムイの予想外の発言に、隣の小学生二人はずっこけた。
お兄さん呼びされたアイチ本人はというと、ものすごくびっくりしている。
「お兄様、お肩おもみしましょうか？」
「いや、僕は君のお兄さんじゃ.......」
「そんなこと言わずに！アイチお兄様ぁ！！」
「うわぁぁぁぁぁ！！！」
『ふふっ！！！あっははははっっ！！！』
カムイに追いかけられるアイチ。
その光景が面白くてついつい笑ってしまった。
──────────
「私、カサネさんがお姉さんになってくれたら嬉しいなあ！」
「えっ、エミ！！？な、なんてこと言うんだよ！？」
『？』
突然、言われた言葉に私の頭には、首を傾げてしまった。頭にもクエスチョンマーク出現だ。
どういう意味？
エミちゃんの言葉を聞いたアイチは、顔を赤くして慌てている。
「だって！！ﾎﾞｿｯ)アイチはカサネさんのこと好きだし.....。私もカサネさんのこと好きだもん！」
「エミっ......！！？」
私がアイチを見るとさらに顔を赤くする。
いや、本当に大丈夫なんだろうか？
風邪？我慢して、カードキャピタルにきたってこと？？
「.....はぁ、鈍感....」
『へ？』
アイチの体調確認しようと、口を開こうとした私を見て、ミサキは溜め息をついた。溜め息を吐かれた私は頭の中にクエスチョンマーク(二回目)。
とりあえず、ミサキに呆れられたのは確かだ。
『何で、呆れるの』
「あんたが鈍感だからよ」
『？』
いや、どこをどう思って鈍感だと言われてるの？
鈍感って、言われるほど鈍感じゃないと思うけど？
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作者名：夏菜沙 | 作成日時：2023年6月22日 22時
