【鬼滅の刃】そこで見つけた六花ノ景色 (ページ9)

今日:117 hit、昨日:29 hit、合計:19,616 hit

第3話　一難去ってまた一難① ページ9

脱出ルートの確保はオッケー。
この家に多分何かよくないものがいるのもわかった。それがなんなのかは未だにわからないけどね？う～ん、進歩なしだけど脱出の準備は二人と一匹でしてる。

「アンタ、これ着なさい行くわよ」

『【は？？？】』

いつも通り雑用していた私(小芭内さんへの朝食は出し終えた後)。明日は小芭内さんの誕生日だから誕生日何がいいかな？て悩んでいた今日この頃。いきなりちょっぴり綺麗な着物を渡され、着替えさせられた。意味がわからな過ぎて、思わず口パクで話したが彼のように理解はできないので驚いてると思われているようだ。

『(てか、行くわよってどこに行くの？)』

報・連・相、報告、連絡、相談は大切だっていうのに！！
説明もなしに着替えさせられて腕を引っ張られ、痛っと腕が痛くて顔を歪めるけど、相手は気づいてないらしく若干イラッとした。

落ち着け、この女の人よりも私の方が年上(精神年齢)でしょ？大人の余裕を持たないとと落ち着かせる。鏑丸は小芭内さんの所にいるし、脱出に使えると思って盗んだ簪はもう渡してある。

あれで脱出しよ！と計画していて、この家の人達にはバレてないと思ったけど、もしかしてバレた？

『(ヘマしちゃった？ごめん.....小芭内さん、鏑丸.....)』

何かあったら二人だけでも自由になって！と願っていれば、どういうわけか私は屋敷を出た。驚いていれば、この女の人がこちらの様子にも気にせず歩いて行く。引っ張られる形で私の足は前に進む。大人と子どもじゃ腕力が違う。ちょっとの抵抗も全然気かない。

「これからアンタは私と一緒に遠くの町に行くの」

『【遠くの町？】』

「売られるのよ」

『【売られる！？】』

何で？！
誘拐からの誘拐で次に売られるってなんなの！？
そんなにも運なかったっけ？？私！！

「前髪で顔が隠れてたみたいだけど、アンタ綺麗な顔してるわよね」

『(え、顔見られたの？いつ？)』

「本当にムカつくわ」

ぐいっと前髪を乱暴に掴まれて視界がクリアに。
久しぶりに太陽の光が目に入ってきたと思う。眩しすぎて少し目を細めた。パッと髪を放され、引き続き手首掴まれて歩き出す。

『(綺麗.....か.....あんまり自分の顔みないから.....)』

わかんないんだよね、私。
顔面偏差値の平均が。

　