【鬼滅の刃】そこで見つけた六花ノ景色 (ページ18)

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第5話　決めた道、歩き出す道② ページ18

翌朝、起きて布団を畳んで障子を開け朝の運動をスタートさせた。運動って言っても前世のラジオ体操省略版である。手首ぶらぶらさせるとか。伸び伸びするとか本格的なものではない。本格的だと奇妙な目で見られる可能性がある(小芭内さんに)。

「ｼｭﾙﾙﾙﾙ」

『【おはよう鏑丸】』

「俺にはないのか？」

『【あ、小芭内さん！おはよー】』

「おはよう」

鏑丸が畳の上からおはようと伝えてきてくれた。私はしゃがんで鏑丸に手を差し出す。鏑丸はスルスルと私の手から腕、首もとに上がってきて、巻き付いた。もう慣れた鏑丸の重さに帰ってきたんだなぁと思う。後ろから小芭内さんに挨拶をされたので声はでないが口パクで返した。

「咲々芽」

『ｺﾃﾝ)？』

「お前は今後どうする？」

『！』

真剣な眼差しが上から私を見た。
小芭内さんから言われるとは思わなかったが、昨日の夜に決めた事を彼に伝える。

『【私は鬼狩りになる】』

「ダメだ」

『【....って、言うと思ったぁぁぁぁぁ.....!!!!】』

「うるさい、朝だぞ」

『【うっ.....ごめんなさい】』

何か最近この人口調がきつくなってない？
優しいのはわかるんだけど、第一印象で人の印象とか決まるから勘違いされないかめちゃくちゃ心配だ(後にその事が友人に起こることを今の咲々芽は知らない)。というか、私声出せないんだからうるさくなくない？聞こえないもの。え、雰囲気？雰囲気何ですか？？

『【じゃなくて！何でダメなの！】』

「危険だからだ。お前は母親の下に帰れ」

『【帰ってから、決めた事を話して私は鬼殺隊に入るの！】』

「ダメだ」

『(この人.....)【小芭内さんも鬼殺隊入るんでしょ】』

「！.....ああ、入る」

やっぱり、思った通りだ。
思った通り、小芭内さんは鬼殺隊に入ると言った。炎柱さんの話を聞いてる時、チラッた見た彼の表情はなにかを決めたような顔をしていた。すぐに察する事ができる。

『【自衛できるようになりたいの！私、鬼に追いかけられた時、「稀血」って言われたんだよ？】』

「！」

『【誘拐もされるし、強くなりたいの】』

前々から思っていたのだ。
今までは運良く誘拐犯から逃げ切れたし、なんやかんやでやってこれたけど、この先トントン拍子で上手くいくなんて誰にも分からない。

　