【鬼滅の刃】そこで見つけた六花ノ景色 (ページ12)

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第3話　一難去ってまた一難④ ページ12

『【え？なんで？】』

目の前の光景に私は驚いている。
驚きが強すぎて隠せてるかな？みたいな感じで、まあ誰もいないし顔面がすごい事になっていても平気だ。リアルな.....非常にリアルな鬼ごっこをしていた私とヤバイ奴。

逃走に逃走を重ねて、日が登る時間帯まで逃げ回った。途中、腕を切ってしまって血が出てしまったのに気づかなかった時、追いかけてきたヤバイ奴の様子がもっとやばくなって引いた。

それはもう引いた。
狂ったように稀血？とか叫んで追いかけてきて、私も全力疾走。

『(何で消えた？........消滅したってことなの、かな......？)』

良くわからないけど、陽の光に当たった途端に苦しみだして跡形もなく消えて行った。コイツの弱点は日の光？なのかな？じゃなきゃ途中で気づいて苦しみだし、隠れそうと逃げようとするはずがない。

『【とりあえず.....逃げきったってこと？】』

だよね？
逃げきったってことなんだよね？
目の前にヤバイ奴いないもんね？いなくなったもんね？

『【た、助かったぁぁぁ......】』

ほっとしたら足の力が抜けてしまい地面に膝をついて座り込んでしまった。怖かった超怖かった.....めちゃくちゃ怖かった。人生でこんな恐怖と理不尽な鬼ごっこを体験するなんて初めてなんだけど。

二度目の人生ハードモードですかね。
モードですよね？優しい初心者用のモードもありますよね？ね？

『(......って、うかうかしてられないんだった！早く屋敷に戻らないと！)』

座り込んでしまった腰を上げ、屋敷を目指して再び走り出す。立ち上がるさいにすぐにピンッ！じゃなかったのは、安心仕切って、緊張が切れてしまったからだ。ゆっくりと脚に力を入れて立ち上がった。

『(体力が残っているか？と聞かれたら、失くなりそうだし、バテそうだし......絶対に布団でこの後丸一日近くは寝る気がする)』

屋敷では寝れないからどこかお宿でも探して寝ないとだ。私がいなくなった事に気づいたあの女の人は、私が消えたと思ったのか、逃げ出したのか、誘拐されたのか.....一体どれだと思うんだろう。

......逃げ出したって思われてそ。
私を誘拐した人達は今頃焦って探しているのかな？

『(追いかけられてくるのも面倒だし、そのまま私の事は忘れてくれないかなぁ.....)』

　