排球部エースは転生少女 《５》

◇君の走りを観に行くよ ページ35

美園湖羽side



烏野初参加の合宿が終わり、夏休み前の最後の学校が始まった。夏の最後のインターハイ予選を突破し、インターハイへの切符を手に入れた私達、箱根学園高等学校女子バレーボール部。



『美味しい』

「そうだろうそうだろう！！パスタは美味いだろう！」

「東堂君、パスタ好きだもんね」



食堂でお昼ご飯を食べる私達三人。尽八にすすめられて今日はパスタを頼んだ。カルボナーラを頼み、トレーにのせて先に席をとって待っててくれた千歳の元に歩いていく。



『それにしても、今日は混んでるね〜』

「そうだな」

「東堂君のところが空いてて良かったよ！」



なぜだか、今日は食堂の利用率が高かったのだ。凄く。



『そりゃあ、外がこれじゃあね？』



窓の外に視線を向けると空が灰色の雲に覆われ、途切れることなく降り続ける水。土砂降りだ。二時間目辺りから降り始めた雨。屋上や外で食べる生徒達が食堂に来たのだろう。



「それに、今日は食堂の学食に新メニューの追加、月に一度の割引dayだからね」

『(無駄にdayの発音いいな、千歳)』



今日から始まる新しいメニュー。五つの今までなかったメニューが追加された。前から告知していたのでそれ目当てに来た生徒も多いだろう。それに月に一度の割引デーだから普段食堂を利用しない人たちもきたのだろう。私も千歳も割引なので食堂に来た。


と言いたいところだが、今日はお弁当を作るのを忘れたのだ。二人揃って。久しぶりに朝起きれなかった.....！たまにあるのだ、そういう事が。



『あ、そうだ！今年のインハイ行くよ！一日目の山岳リザルトと三日目は丸一日！！』

「応援に来てくれるのか！」

「勿論！一日目は山岳リザルトの所だけ、二日目は一日部活。三日目は一日オフでね！ゴールまでバッチリみる予定だよ！！」

『今年は地元開催で近いから見れる日が多いんだ』



今年は箱根学園の地元、開催地は箱根。インハイが箱根なため、移動費諸々大してかからない。午後からの部活も行ける。



『巻ちゃんとのクライム楽しみにしてる！』

「ああ！俺もだ！！」



二人のラストクライム、絶対に観るよ。
　

　
『(.......インハイラスト、アニメは観た筈なのに記憶がない.....)ラストゴール.....どうなるかわからないんだよね.....』




　
　

◇眠る少女に片思い→←◇攻撃の主導権

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す