◇御守りの縁 ページ50
『それ、私のです！ありがとうございます！』
「いえ、またまた拾っただけなので気にしないでください」
『でも、ありがとうございます！これ、私の大切な推.....後輩からで.....』
「！」
ヤベｯ.....、今推しって言いかけちゃった。
夕は私の弟子で後輩で推しなのに.....。いつの間にか、順番が逆になったけど、それはそれでいいと思っている。推しなんだけど、推しよりも大切な自慢な弟子になっているのだから。ハイキューの西谷夕は。いや、まあ推しなのは変わらないけどさ？前世からの憧れだもの。
この御守りは夕が私の受験のために買ってきてくれたもので、希穂は千歳に渡していた。二人で行ってきてくれたみたいで......あの二人なんやかんやで一緒にいるんだよねぇ。クラスも一緒だし、仲良しだ。
「貴女達も、箱根学園を受験するんですか？」
『え、あ、はい』
御守りを受け取れば、目の前の彼女は私と千歳を交互に見てから聞いてきた。その質問に私達は頷いた。きっと、彼女も受験生だろう。制服が違うもの。
「同じですね」
「うん。えーと.....」
「大崎彩芽です」
「大崎さんね。榊千歳って言います」
『美園湖羽です』
「知ってます」
「『！』」
知ってる？え、私達を？
戸惑う私達に彼女はクスッと笑って「だって、二人とも雑誌に載ってるもの」と言われて二人して、「ああ、そう言えばインタビューされたなぁ」って思い出した。注目されるのが嫌すぎて何言ったか忘れたけど。
「二人が思っているよりも有名なんですよ？」
『そうなんだ.....。あんまり注目されるの好きじゃないから雑誌とかみないんだよねー』
「私は孝支が買うからね。見るよ、たまに」
うちではお母さんが私の雑誌の写真を切り抜いて、スクラップにしていたのを見て、照れながら一切見てない。見るのは無理。恥ずかしい.....。お父さんは自転車の雑誌を買っていた。
『ねぇ、そろそろ入試行かないと』
「だね」
大崎.....彩芽と共に並んで歩いて行く。
御守りをバッグにしまう。どんどん学校に近づいて幾度にドキドキする。
「一緒に通えると嬉しいです」
「そうだね。ここで彩芽ちゃんと会ったのも何かの縁だもんね」
『もっと話したいし』
「！.....あ、ありがとうございます」
「『(可愛い.....)』」
テレる彩芽は可愛かった....
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夏菜沙(プロフ) - 教えてくださりありがとうございます！直させていただきました。 (2022年4月12日 10時) (
レス) id: 6b5f9c4200 (このIDを非表示/違反報告)
綴(プロフ) - フォーカーフェイス…ポーカーフェイス？？ (2022年3月21日 12時) (レス) @page15 id: cfde1fd93c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏菜沙 | 作成日時：2021年8月25日 19時
