◇ああ、惚れてしまったんだって ページ41
「へえ、湖羽はバレーをしてるのか」
『そうだよ。尽八は.......どこからどう見ても自転車だね』
「まあな！！」
彼としばらく立ち話をしているとチラッと見た時計はレース開始時刻に迫っていた。
『そろそろレースの集合時間じゃない？』
「もうそんな時間か！急がねばな！」
『じゃ、私も友達のところに戻るよ。尽八も頑張って....！観てるよ』
「ああ！しっかりこの美形クライマーの登りを観ておけよ、湖羽！！ワッハッハッ！！」
『あ、うん』
アニメで観たような指をさすポーズをして去っていた尽八。
嵐のような奴だな。
──────────
潔子達の元に戻るとお父さんはすでにいなかった。
もう、レースの方に行ったのだろう。
「遅かったね。......まさか、誰かに会ったとか？」
『あはははは.....そのまさかだよ』
「湖羽の遭遇率.....怖いね」
『私もだよ』
まさか、ハイキューキャラ以外にも会うとは....。
いつか、「エンカウントォォォォ！！！」って叫んだりしてね？
「....誰に会ったの？」
『箱根学園自転車競技部未来のエースクライマー....東堂尽八』
「弱虫ペダルにも遭遇するのか、湖羽は....」
『会おうと思って会ってないよ』
「わかってるよ」
潔子に聞こえないように小声で前をみて話す私達。移動して、ゴールらへんで選手達がくるのをまつ。お父さんを見るのとさっきあった東堂尽八を見るためだ。向こうから歓声が聞こえる。
『(来る...かな....)』
ひゅっ.....。
『！！』
ゴールへと向かってくる人影。
誰がきたのかはすぐにわかった。
東堂尽八だ。
『(なんだろう.....なんか、すごい.....)』
自転車ではしる尽八はさっきとはまるで違っていて.......。
それでいてこの中の誰よりも.....、かっこよかった....。
ゴールの瞬間まで尽八のはしりに釘付けで、周りの音も聞こえなかった。
私だけの時間が止まってるみたいで.....。
ドキドキ、ワクワク....、胸の高鳴りが止まらない。
『(______ああ、なんとなくわかった)』
私は未来の箱学エースクライマー東堂尽八の、
山神の走りに......、
『......カッコいい.....』
惚れてしまったんだろうなって。
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夏菜沙(プロフ) - 教えてくださりありがとうございます！直させていただきました。 (2022年4月12日 10時) (
レス) id: 6b5f9c4200 (このIDを非表示/違反報告)
綴(プロフ) - フォーカーフェイス…ポーカーフェイス？？ (2022年3月21日 12時) (レス) @page15 id: cfde1fd93c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏菜沙 | 作成日時：2021年8月25日 19時
